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《医師直筆》診断と治療が難しい非定型抗酸菌症の症状とは?

こんにちは。

 

からだプランの橋本です。

 

普段は内科医として働いています。

 

さて今回は、非定型抗酸菌症についてのお話です。

 

漢字が長いだけで難しそうな病気ですが、要は「止まらない咳の原因になる感染症」です。

 

結核やマイコプラズマなどと同じように、医師がきちんと頭に入れながら診療をしなければならない病気です。

 

特にこいつは特殊な菌なので、色んな感染症があるんだなーって言うのを知ってほしくて、このコラムを書いています。

 

難しいので、診断されたわけじゃないよ、って人は、軽く読み流して読んでみてくださいね(*´ω`*)




☆非定型抗酸菌とは

非定型抗酸菌とは、土中・水中などにいる抗酸菌と呼ばれるグループの細菌のうち、結核菌とらい菌を除いたものの総称です。

 

非結核性抗酸菌と呼ばれることもあります。

 

人に感染した時の病名は、非定型抗酸菌症と呼ばれます。

 

感染経路

人にどのように感染するのかというのを、感染経路と言います。

 

非定型抗酸菌の感染経路ですが、人から人にうつったりする事はなく、埃や水などを介して感染する事が知られています。

 

だからと言って過度に恐れる事はありません。というのも、この感染症は非常に感染力が弱く、健康な人はまずかからないからです。

 

では、どのような人がかかりやすいのでしょうか。次で説明したいと思います。




☆かかりやすい人

非定型抗酸菌の感染力は弱いのですが、かかってしまうことがあります。

 

それは、エイズ(AIDS)や白血病などで、免疫力が落ちている時にかかりやすいのです。

 

エイズや白血病では、白血球の異常があり、どうしても免疫力が落ちてしまい、その結果、この非定型抗酸菌などの本来なら弱い菌にかかってしまうのです。

 

そして最近では、特にエイズの合併症として問題になっています。

 

また、まだ詳しくは分かっていないのですが、健康な中高年女性が感染する場合もあるので、やはり我々医者は、呼吸器感染症を疑った場合には、念頭に置いて診療をしなければなりません。




☆症状

今度は、非定型抗酸菌症の症状について説明したいと思います。

 

自覚症状

非定型抗酸菌に感染しても、自覚症状がほとんどありません。

 

検診や結核の経過観察などで偶然見つかる場合が多いです。

 

せき、痰

非定型抗酸菌は肺に感染しやすい傾向があります。

 

その為、呼吸に関係した症状が多く見られます。

 

最も多い症状としては咳になります。

 

次いで痰が多く見られます。

 

呼吸困難

非定型抗酸菌は増殖スピードが他の菌と比べ比較的遅く、非定型抗酸菌症の進行は緩やかになります。

 

しかし、ゆっくりながらも確実に進行します。

 

そして、進行する事で呼吸困難を引き起こすこともあります。

 

10年以上の時間をかけて重症化し、命が危険になる事態に発展することもあります。




☆診断と治療

さて、診断と治療についてです。

 

診断

非定型抗酸菌症の診断は二回以上の痰の培養検査と血液検査と並行して行います。

 

結果が出るまでに時間がかかるので、少々厄介であると言えます。

 

また場合によってはCTなど画像での診断も合わせて行います。

 

画像診断での確定とはなりません。

 

画像では白黒にうつるだけですので、病変部位と菌の増殖の様子が分かるだけです。

 

さて、さらに診断にあたって厄介な点をお話しますと、非定型抗酸菌はどこにでもいる菌である為、検査では陽性となりやすく、症状の原因になっているのかどうかの判断が難しい特徴があります。

 

最近は技術の進歩もあり検査の精度も上がってきましたが、それでも診断はやや難しく、我々医者が可能性の一つとしてきちんと疑う事が大切だと考えています。

 

治療

非定型抗酸菌症の治療はお薬によって行われます。

 

基本的に複数の抗菌薬を使って治療します。

 

しかし、非定型抗酸菌症に対して確実に有効な治療はまだ確立されておらず、患者数は増加傾向にあります。




☆非定型抗酸菌症の予防

非定型抗酸菌症は、基本的に健康であれば感染することはありません。

 

しかし、原因は不明ですが、健康な若い女性がかかることもあるので、予防するとすれば、体の免疫力が低下することで感染リスクが高まるので、規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとりましょう。

 

また、ストレスを溜めることは免疫力を低下させる事が知られており、ストレスを溜めないことも重要になります。