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高齢になると緑内障にかかりやすくなる?

年齢を重ねると眼の機能は衰えてきて、老眼、白内障などの症状が出てきますが、緑内障も高齢になるとかかりやすくなるのでしょうか?

 

緑内障は眼の中にある神経(視神経)がきちんと働くなって、目の前の景色が見えにくくなってしまう病気です。

 

こちらでは、高齢になると緑内障にもかかりやすくなるのか?といったことについて解説します。

 

■高齢者に多い緑内障のタイプとは

 

医学的に緑内障はいくつかのタイプに分けることができます。

 

若い人でも起こる緑内障は眼の構造に問題があるケースが多いタイプのものです。病名でいうと発達緑内障、続発緑内障などが相当します。

 

この緑内障にかかる人は生まれつき角膜と水晶体の間を流れる房水という体液が溜まりやすく眼圧が上がりやすい眼をしています。

 

眼圧が異常に高くなることで視神経が圧迫されてしまうのです。

 

一方、眼圧は高くないのに視神経がうまく働かなくなって、視力低下や視野欠損など緑内障の症状が出てくる人がいます。

 

この緑内障は正常眼圧緑内障と言われ、高齢者に多いタイプの緑内障です。

 

正常眼圧緑内障になる高齢者では老化に伴い視神経の血液循環の悪化、酸化ストレスの増加などの要因が重なり合うことで発症すると考えられています。

 

■高齢によって水晶体が厚くなると緑内障のリスクも高まる

 

加齢に伴い眼の機能は衰え、眼のレンズ役である水晶体は加齢とともに白濁し、柔軟性が損なわれ硬く厚くなっていきます。

 

そうなると老眼や白内障などになりやすくなり、緑内障にもかかりやすくなります。

 

水晶体が厚くなることで角膜と水晶体の隙間が狭くなり、その隙間を流れる房水が溜まりやすくなってしまいます。

 

房水が溜まると眼球が重く硬くなり、眼圧が上がりやすくなり、視神経にもより大きな負担がかかります。視神経がこれに耐えきれなくなると視神経の細胞がどんどん傷つけられ、ものを見る機能が少しずつ失われ、やがて緑内障の症状が現れるのです。

 

■高齢になって白内障手術を受けるときは緑内障手術も受けると良い?

 

水晶体は加齢とともに柔軟性がなくなり厚く硬くなり内側から白濁していきます。これによって眼の前の景色がかすんで見えるのが白内障です。

 

白内障は緑内障よりずっと多くの人が経験する病気で、白内障の手術では白濁肥厚したレンズを透明度が高いものに入れ替える手術が行われます。

 

このとき緑内障になりやすい眼を持つ人に対して緑内障の手術も同時に行うケースがあります。

 

入れ替えるレンズは透明度が高くより薄いものを使い、これに加えてリングのような形状をしたドレーンという人工管を一緒に埋め込み、房水の流れがよくなるようにするのです。

 

これは白内障治療と緑内障予防を兼ねた、非常に有用性の高い治療として高齢の患者さんに多く実施されています。

 

■まとめ

 

高齢になると感じることの1つが視力の衰え、近くのものが見えにくくなったり、白いものや空を見ると眼の前にチリのようなものが見えたりするのは誰しもが経験することであり、緑内障も同様のことが言えます。

 

厚く硬くなった水晶体が角膜と近接することで、房水の流れが滞り、眼球内の圧力が増し、視神経を圧迫しやすくなりますし、高齢になると視神経自体が少しずつ衰えてきますから、緑内障が起こるリスクはどうしても高まります。

 

なお、緑内障というと失明をイメージしてしまう人もいるかもしれませんが、近年では緑内障の診断・治療技術が向上しています。

 

緑内障になっても天寿を全うするまでの視力維持は十分可能になっていますから、医師の指示に従って治療を続けてくださいね。

【 著者プロフィール 】

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  名前:橋本将吉(まさよし)

  専門:医学教育・内科医師

 勤務地:徳洲会病院内科外来

生年月日:1986年7月28日

出身大学:杏林大学医学部医学科


難しいけど大切な医学知識を、いかに分かりやすく知ってもらえるかをモットーに日々奮闘中。


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