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《医師直筆》自然には治りにくい花粉症!治療法とお勧めの薬

からだプラン編集部

こんにちは!

 

からだプラン代表で医師の橋本です。

 

普段は内科医として働いています。

 

今回は、悩んでいる人の多い花粉症ですが、その治療法を紹介していきたいと思います。




☆花粉症とは

さて、まずは花粉所が何か見ていきましょう。

 

花粉症は、いわゆるアレルギーです。花粉が原因となって起こります。

 

ここで、少し脱線します。花粉症の歴史についてです。

 

花粉症は英語でhay fever(枯草熱)とも言います。

 

これは元々は19世紀冒頭、イギリスの農家で、牧草を収納するサイロの中で鼻詰まりを起こす人がいた、という報告が初めての報告です。

 

この「枯草熱」の正体がイネ科の植物の花粉によるアレルギーであると判明したのは、およそ一世紀後のことでした。

 

今度は日本でのお話に移ります。

 

スギ花粉症が報告され始めたのは、1960年代の話です。

 

1970年代には一般にも広まり、今に至ります。

 

そして、今「花粉症」と言えば、日本ではこのスギ花粉症が一番多いと言われます。




☆花粉症の仕組み

さきほど、花粉症はアレルギー反応と書きました。

 

それでは、アレルギー反応が起こる仕組みを見ていきましょう。

 

アレルギー反応とは

アレルギーとは、免疫機能が深くかかわっています。

 

免疫とは、私たちの体が、異物を排除するための仕組みのことです。

 

このおかげで私たちは生きることが出来ます。

 

免疫には、「とりあえず入ってきた敵っぽいものを排除しよう」というものと、「こいつは前に来た敵と同じものだから排除しよう」というものがあります。

 

後者のことを、専門的には「獲得免疫」と呼んでいます。

 

花粉がアレルギー反応を起こす仕組みは、簡単にまとめるとこんな感じです。

 

まず、花粉が目や鼻などの粘膜に花粉が付着します。

次に、その花粉に対して抗体(IgE)が作られます。

そして、肥満細胞が、その抗体をキャッチして、ヒスタミンを出します。

最後に、ヒスタミンが、アレルギー症状を引き起こします。




☆花粉症の症状

それでは、花粉症になるとどんな症状が出るのか、一つ一つ見ていきたいと思います。

まずは、いわゆる「四大症状」から見ていきましょう。

 

「四大症状」とは、『くしゃみ・鼻水・鼻詰まり・目のかゆみ』のことです。

 

これらはすべて、花粉によって炎症反応が起こることによるものです。

 

鼻に多いのは、花粉を吸い込んだ時に鼻の粘膜に付くからだと考えられます。

 

他にも、皮膚に付着して皮膚炎の原因になったり、気管に炎症を起こして喘息の原因になることもあります。

 

また、鼻水や鼻詰まりのせいでよく眠れず辛い、という人も、よくいます。




☆花粉症の治療

そんな花粉症ですが、今までの研究から、自然に治ることはまれである、と分かっています。

 

つまり、症状を出なくするには、病院で治療を受ける必要があります。

 

今回は、その治療法について触れていきたいと思います。

 

①炎症を起きにくくする薬

まず、一般的な花粉症治療について書いていきたいと思います。

 

上で、ヒスタミンがアレルギー症状を引き起こす、と書きました。

 

出てきたヒスタミンを細胞がキャッチすることで、「炎症を起こさなきゃ!」となってしまうのです。

 

この、細胞がヒスタミンをキャッチする部分を止めてしまうことで、ヒスタミンは出ているけど炎症は起きにくい、といった状態を作ることが出来ます。

 

これが、一般的な抗アレルギー薬、「抗ヒスタミン薬」の作用になります。

 

もちろん、どんな薬にも副作用があります。

 

「抗ヒスタミン薬」の場合は、眠くなる、というものです。

 

思い当たる人も多いのではないでしょうか。

 

これは、ヒスタミンが脳でも働いていて、ヒスタミンの効果を抑えると、脳の機能も下がってしまうからです。

 

ここからは少し脱線します。

 

脳で働いているヒスタミンを止めることで、眠くなります。

 

その「副作用」を利用して、睡眠の改善のための薬としてこの効果が利用されていることもあります。(ドリエルーエスエス製薬など)

 

ですが、昼間に眠くなるのは、それはそれで生活に不便ですね。

 

そこで、脳でその薬が働きにくい、そんな「抗ヒスタミン薬」も生まれています。

 

最近も改良が進んでいて、花粉症の薬を飲んで眠くなる人の割合はだんだん下がってきています。

 

実際に今、橋本は「デザレックス」という薬をよく出していますが、それ以外の代表的なお薬を挙げていきたいと思います。

 

後発医薬品も含めて、世界で最も消費されている部類の抗ヒスタミン薬になります。

 

・アレグラ

・アレロック

・クラリチン

 

それ以外にも、アレジオンやエバステルといったお薬もありました。

 

②体を花粉に慣れさせる

次に、最近出てきた治療法の紹介です。

 

さまざまな呼ばれ方をしていますが、私が昔医学部にいた時には「脱感作療法」と習ったので、この言葉で統一します。

 

アレルギー反応は、異物(この場合は花粉ですね)を敵と認識して攻撃する、免疫反応によるものです。

 

ですから、ちょっとずつ異物に触れさせて、慣れさせてやればいい、という発想が生まれました。それが、この脱感作療法になります。

 

例えは悪いですが、いきなり入ると熱い温泉にかけ湯をしてから入るような感じだと思ってくれれば、イメージとしては正しいと思います。

 

この「脱感作療法」はまだ認知されていませんが、2016年になって、日本でも診療ガイドラインに掲載されるようになりました。

 

また、「シダトレン」というお薬が、2015年に認可されました。

 

もしかしたら、これから広まっていくかもしれない、そんな治療法です。

 

ですが、もちろんこの治療法にも副作用があります。

 

アレルギー反応を起こす異物を少量づつとはいえ入れるわけですから、酷いアレルギー反応を起こし、呼吸困難に至るリスクが、非常にまれですがあります。

 

また、体を花粉に慣れさせるために、何年間も、しかも毎日薬を飲まないといけません。

 

実際、海外では、三年間続いた人は1%にも満たなかったそうです。

 

いっぽう、日本では、ある論文では二年目まで続いた人が八割ほどとなっています。




☆まとめ

花粉症は、花粉を原因とするアレルギー反応です。

 

鼻の粘膜に花粉がつくことでアレルギー反応が起きます。

 

それ以外にも、鼻詰まりや鼻のムズムズなどが原因で、夜に眠れない人も多いと思います。

 

ですが、まず自然に治ることはまれです。本当に症状がひどい場合は、病院で治療を受けることになります。

 

治療法については、アレルギー反応を抑える治療法が主で、最近になって花粉に体を慣れさせる治療法が登場し、日本でも用いられはじめるようになりました。




☆花粉症についての動画を作りました

花粉症について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪

 




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