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《医師直筆》下痢と頭痛が治らない!熱中症の対策や受診科!

からだプラン編集部

こんにちは。からだプランの橋本です。

 

普段は総合診療医として働いています。

 

今回は、これからの時期に多い、熱中症についてのコラムを書いてみたいと思います!

 

へ~と楽しんで読んでみてくださいね(*´▽`*)

 

 

☆熱中症についての動画を作りました

以下、説明が長くなるので、解説動画を撮影しました♪

 

熱中症について、からだプランメンバーで色々語り合った動画です。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪

 

 




 

 

☆そもそも熱って必要?

さて、医学マニアの私から、熱中症の話をする前に、について話をしておきたいと思います。

 

そもそも人にとって熱は必要なのでしょうか?

 

ちょっと考えてみたいと思います。

 

人は生きていく上で、熱が沢山出てきます。

 

例えば、食事をしたり、運動をしたりすると、熱くなってきて、熱が出てきているのはイメージがしやすいと思います。

 

ちょっと難しい話をすると、物には全てエネルギーがあって、それが形を変えたり、移動したり時に熱が発生するのです。

 

つまり、食べ物(エネルギー)が身体の中でバラバラになったり(形を変えた)する時や、筋肉が動いた時(エネルギーが使われる)ですね。

 

そういうわけで、生きていれば、必ず熱が出てきます!!

 

そして、熱は生きていく上で必要です。

 

もし熱が無くなれば、人間は低体温症になってしまい、生きていくことが出来ません(; ・`д・´)

 

不整脈になったり、意識がなくなったり、臓器が動かなくなって、危ない時には死んでしまいます。

 

しかし、だからと言って、熱はあればあるほどいいというものでもありません。

 

適度な熱は重要ですが、高すぎる熱は細胞を壊してしまい、やはり人間にとっては危ない事があります。

 

まとめると、熱は生きていく上で作られ、生きていくために必要なものですが、あり過ぎても危険なものなのです。




 

 

☆人の身体に熱が多すぎる時

人の身体に熱が多すぎる時は、一体どうしているのでしょうか。

 

いくつかご紹介します。

 

①ハアハアする(*´Д`)

冷たい空気を吸ったり、身体の中の熱い空気を出したりすることで、熱を下げています。

 

ハアハアして、呼吸の数を増やすのです。イメージがわきやすいと思います。

 

②汗をかく(;´・ω・)

をかきます。

 

そして、汗は蒸発する時に、熱を奪っていくので、身体が冷えます(「気化熱」とかっていう物理の勉強になります)。

 

ちなみにイメージとして、ジャイアンはスネ夫君に比べて、体脂肪で熱が逃げにくいので、汗をかきやすいです。

 

③身体を赤くする(〃ノωノ)

身体を赤くすると書きましたが、身体の表面の血管を広げて、外の空気に沢山さらして、熱を逃がしやすいようにしているのです。

 

走った後の人が顔を真っ赤にしているイメージです。

 

血管が広がって、血管の中の血液が見やすいから、赤く見えるんですね。

 

医学生の時に知って感動したのを覚えています。

 

感動してくれましたか?笑




 

 

☆しかし、これでも熱が逃げない場合

これでも熱が逃がし切れない場合、熱中症になってしまいます。

 

「熱」が「中」にこもって「症」状を引き起こす、という事です。

 

ちょっと専門的な話をすると、熱中症は、重症度や症状度で「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」なんて分かれています。

 

どれも「高温環境」で引き起こされた健康障害であり、熱中症の一つであります(/・ω・)/

 

そして、熱中症になったら、全力で熱を逃がすしかありません!

 

熱中症にならない事が大事ですが、その前に、熱中症の嫌な症状について、説明しておきたいと思います。

 




 

 

☆熱中症の症状その1 頭痛

さて、熱中症の重要な症状の一つ、頭痛について説明したいと思います!

 

①原因

さて、熱中症になると、どうして頭痛が起きてしまうのでしょうか。

 

実は、頭痛の機序と言うのは、医学の世界でもはっきりしていない所があるんですが、ここでは一つの説を説明したいと思います。

 

まず、脳の中を走る血管の周りには、痛みを感じる神経が沢山あります。

 

この神経は、血管がぎゅっぎゅっとなると痛みを感じると言われています。

 

そして、熱中症の場合は、身体も脳も水分不足になっており、「水をもっとよこせ~~」と言わんばかりに、脳の血管がぎゅっぎゅっとなります。

 

これを「血管攣縮」と言います。

 

熱中症で頭痛が引き起こされる仕組みは、恐らくこの説が有力だと、橋本は考えています。

 

 

②どうしたらいいか

さて、問題です!脳の血管攣縮が起きないようにするためには、一体どうしたらいいでしょうか?

 

そうですね!水分をしっかりとる事が一番ですね(≧▽≦)

 

しっかり水分をとって、脳に水を送ってあげましょう!

 

医学的には、血液に含まれて脳に送られます♪

 

 

③薬を飲んでも治りにくい理由

さて、それでも痛いものは痛いです。

 

どうしたらいいのでしょうか?

 

そうですね、痛みを抑える薬を飲んでみよう!という発想になりますよね!

 

鎮痛消炎剤、確かに試してみる価値はあります。

 

しかし、「薬を飲んでも頭痛が治らない」という患者さんが多くいます。

 

それはどうしてなのでしょうか?

 

エビデンスは無いのですが、私は一つの理由があると思っています。

 

それは、水分不足が解消されていないので、どんなに痛み止めを飲んでも、血管が攣縮してしまうので、痛みが取れない、というものです。

 

この場合、薬を飲むのが「対症療法」と言い、水分を取るのを「原因治療」と言ったりします(*´▽`*)

 

薬が効いている場合はいいんですが、水分不足の状態が続いていれば、薬が切れたら、また痛みが戻ってきてしまいます( ゚Д゚)

 

是非水分をとりましょう♪

 

 

☆熱中症の症状その2 下痢

さて、今度は熱中症の症状の一つ、下痢についての説明です。

 

①原因

さて、熱中症が下痢につながるのをご存知でしょうか。

 

私は経験的に知っていましたが、この事実を知らない人も少なくないと思います。

 

そして、このブログに辿り着いた人は、下痢になる理由を知りたいはず(≧▽≦)

 

ということで、徹底的に文献を探しました!

 

結論!理由が良く分からない( ゚Д゚)

 

私もウソでしょ、と思い、医者仲間にも電話して討論したんですが、やっぱり良く分からない。

 

ですが、一つ興味深い症例報告が見つかったので、それを基に推測してみたいと思います。

 

その症例は「44歳男性の人が、重症熱中症になり、腸管虚血で出血が止まらず、腸管を切除した」というものです。

 

ちょっと詳しくお話しますと、重症熱中症で水分が本当に身体から無くなってしまい、腸に血液(水分)が全く行かなくなってしまって、腸が虚血状態になり、壊死して、出血が止まらなくなったので、外科手術で切りました、という症例です。

 

まあ、この例は相当珍しいものですが(報告書の始まりに、「これは稀な例である」って書いてあるし)、恐らく、熱中症の大切な事を教えてくれていると思いました。

 

というのは、熱中症の状態では、やっぱり水分が足りていないので、腸管も俺らが生きるために水をよこせー」と苦しんでいるのかもしれません。

 

ちなみに、組織学的には、腸の粘膜には、毛細血管が沢山あります。沢山水分が必要です。

 

先程は脳が「水をよこせー」と言って、頭痛につながっていましたね。

 

下痢の場合は、腸管が水分不足でなってしまう症状ということですね。

 

まあ、「それなら下痢にならずに、きちんと吸収してくれよ」と言いたいものですが(´・ω・`)

 

それぐらい腸管も苦しんでいるのでしょう。よしよし。

 

 

②どうしたらいいか

さて、それではどうしたらいいのでしょうか。

 

よくある患者さんの話で、「下痢になっちゃうから水分はとらないようにしましたけど?」ってものがあります。

 

これまで、水分は大切と話してきましたので、みなさんならもうお分かりですよね。

 

下痢になっちゃって水分が吸収できてないのなら、少しでも多く吸収するためにも、もっと水分をとらないと!」というのが正解ですよね!

 

下痢になってると、なぜか不安も強くなりますが、お茶でもゼリーでもなんでも大丈夫です。

 

とにかく水分をしっかりとりましょう♪

 

③治りにくい理由

さて、熱中症の下痢はどうして治りにくいのでしょうか。

 

これもまたエビデンスが見つからず、私の推測で恐縮ですが。

 

恐らく下痢になった時点で、腸の中の、便を固めてくれる細菌達が、下痢で流れて行ってしまっています。

 

これを、医学用語で「腸内細菌叢」と言います。

 

その細菌達が、また腸管の中で増殖してくれるまでに、時間がかかるんだと思います。

 

しかも、もし腸の粘膜が傷ついてしまっていたら、それらが再生するまでに、やっぱり時間がかかると思います。

 

私の経験的に、どちらにしても、1~2週間ぐらいは症状が続いちゃうかもしれません。

 

 

☆熱中症になりやすい状況を覚えておく

ということで、重要なのは、熱中症になってしまう「環境」から逃げる事です!熱中症になりやすい状況を覚えておきましょう!

 

①気温が高い

当然ですが、気温が高い時には、身体から熱が逃げにくいです。

 

熱は、熱い所から寒い所に行くからです。ここ重要ですよ♪

 

例えば、37度の人が気温が37度の所にいて、「熱が逃げて涼しいな」と感じないですよね。

 

②汗が蒸発しない

湿度が高い日には、汗が蒸発しないので、身体から熱が逃げにくくなってしまいます。

 

例えば、雨の中で洗濯物が乾かないのと同じです。

 

水分は乾燥した所で蒸発しますよね。

 

③風が無い

風が吹かない日は、身体が冷えないので暑いです。

 

これはイメージがわきやすいですよね。

 

暑い日の涼しい風は気持ちいいのだ。

 

④地面が熱い

熱が来るのは太陽からだけではありません。

 

夏にはコンクリートからの熱も相当な量になります。

 

これらの環境では十分注意し、塩分(NaCl)を含んだ水分を取るように心がけるのが、熱中症の予防になります。

 

 

☆熱中症についての動画を作りました

熱中症について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪

 

 




 

☆何科を受診したらいいか

何かを受診したらいいのか、という質問も良くもらいますので、これについても説明しておきたいと思います。

 

これやばいなと思ったら救急を受診し、ちょっと変だなと思ったら内科を受診するのが良いと思います。

 

気持ち悪くて水分が獲れない場合には、脱水補正のために点滴が必要になります。

 

また、熱中症に有効な薬や根本治療は無いに等しいので、吐き気止めや整腸剤などの対症療法が中心になります。

 

ですので、このブログを読んでくれたみなさんは、「点滴しかしてくれなかった~」とか言わないようにしましょうね(*´▽`*)

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