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ペーパーバッグ法は禁忌!正しい過呼吸の対処法

過呼吸といえば、「紙袋やビニール袋を口に当てて呼吸をさせる」というイメージを持っている人が多いと思います。この方法をペーパーバッグ法と言いますが、実際に、過呼吸の対処法として用いたことがある方、この方法で対処した経験がある方もいると思います。

 

しかし、この方法は、実は現代では禁忌の対処法とされています。

 

当記事では、ペーパーバッグ法が禁忌の理由、そして、過呼吸の正しい対処法について、ご紹介します。

 

■ペーパーバッグ法とはどんな方法?

 

過呼吸に陥った時、人の身体の中ではどんなことが起こっているのでしょうか。

 

まず、大量に空気を吸い込んでいるので、体内の酸素は満タン状態になっています。その一方で、過剰に吐き出した息により、二酸化炭素が排出しすぎてしまいます。

 

それにより、血管の収縮が発生、めまいや失神、けいれんなど、さまざまな症状が出ます。

 

そこで考え出されたのが、ペーパーバッグ法です。袋で口を覆って呼吸すると、袋の中は吐いた息により二酸化炭素がたまっていきます。それをまた吸うことで、身体の中で起こっていた二酸化炭素不足が解消されていく、というメカニズムです。

 

■過呼吸の対処法として効果的とされていたペーパーバッグ法!なぜ禁忌なの?

 

過呼吸の対処法として有効なものとされていたペーパーバッグ法は、なぜ現在は禁忌なのでしょうか。

 

これはに、以下のような理由があります。

 

〇過換気症候群であるか判断がつかない場合の危険性

たとえ過呼吸になったからといって、かならずストレスがきっかけの過換気症候群であるとは限りません。

 

たとえば心筋梗塞による過呼吸だった場合、安易にペーパーバッグ法を行うことは病状を悪化させてしまいます。どんな病気か判断がつかないうちに行ってしまうことは大変危険です。

 

〇発作中に袋を当てて呼吸すること自体が苦しい

発作が出ている状態では、袋に向かって息をすること自体がつらい人もいます。中には、さらなる心理的な圧迫感を感じて、対処法がストレスを助長してしまうこともあります。

 

〇窒息の危険がある

袋の中で呼吸をすることで二酸化炭素を補うことができるかもしれませんが、酸素を取り入れることができなくなり、低酸素症や死亡といった重篤な結果になってしまう危険もあります。

 

このような理由により、ペーパーバッグ法は禁忌とされているのです。

 

■過呼吸の発作が起きたらどうすればいいの?

 

過呼吸の発作が起きたとき、どのように対処すればよいのでしょうか?

 

現在は、下記のような方法が推奨されています。

 

・音楽を聴く、会話するなどして気持ちを落ち着ける

・腹式呼吸をする

・抗不安薬を服用する

 

特に、腹式呼吸はとても有効です。おなかから息をすることによって、浅くなっていた呼吸を深く変え、呼吸を整えることができます。

 

また、患者さん自身が「腹式呼吸をすれば大丈夫」と知っていれば、いざという時でも自分で対処できるという安心感にもつながります。

 

■まとめ

 

過呼吸に対処法において、ペーパーバッグ法は禁忌とされています。今までこの方法を用いていた方は、驚かれたのではないでしょうか。

 

しかし、禁忌の理由を正しく理解し、もっと効果的な対処法を覚えていれば、過呼吸になっても大丈夫です。それでも不安な気持ちになってしまうという場合は、専門医に相談し、不安を取り除くようにしてくださいね。

【 著者プロフィール 】

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  名前:橋本将吉(まさよし)

  専門:医学教育・内科医師

 勤務地:東京むさしのクリニック

生年月日:1986年7月28日

出身大学:杏林大学医学部医学科


難しいけど大切な医学知識を、いかに分かりやすく知ってもらえるかをモットーに日々奮闘中。


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