インフルエンザの気になる検査方法と検査を受けるタイミングについて
病気の治療のためには、何の病気を発症しているか知ることから始めます。
そのためには「検査」が必要なのですが、どのような検査を行うのか、どのタイミングで検査を受ければ良いのか気になる人が多いです。
そこで、インフルエンザの検査方法と、検査を受けるタイミングについて解説します。
■インフルエンザの検査方法
インフルエンザの検査は、主に4種類の方法があります。
1つ目は「迅速検査キット」です。
最も一般的なインフルエンザの検査方法で、インフルエンザの流行時期にはほとんどの医療機関に検査キットが常備されています。
細い綿棒のようなもので喉や鼻の奥をこすり、付着した組織や分泌物を検査キットに通して発症の有無を判定します。
検査時間が非常に短く、多少の傷みや違和感はありますが実施しやすい検査である一方、インフルエンザウイルスの量が少ないと陽性判定されにくいという欠点があります。
2つ目は「血清抗体検査」です。
インフルエンザ発症から1週間以内と、治った頃のタイミングで採血を行い、インフルエンザウイルスに対する抗体ができているかどうか検査するのです。
検査結果が分かるまでに時間がかかり、現在ではあまり利用されていない検査方法です。
3つ目は「ウイルス分離検査」です。
インフルエンザに発症してから72時間以内を目安に、喉や鼻の奥を拭った液からウイルスを分離して検査を行います。
ウイルスの種類が詳しく判別できますが高度な技術が必要であり、限られた機関でしか行われていません。
最後は「PCRを用いた検査」です。
これは、喉や鼻の奥から採取した液を検体からインフルエンザの遺伝子を検出する方法です。
遺伝子レベルでウイルスを検出するので極めて正確で細かいウイルスの型や構造までわかりますが、こちらも高度な技術を要するので公的な検査機関などで行われることが多いです。
一般的な医療機関であれば、迅速検査キットによる検査を受けることになるでしょう。
■インフルエンザの検査を受けるタイミング
インフルエンザの検査を受けるべきタイミングは、インフルエンザ発症から12時間~48時間までの間がベストです。
最も一般的な検査方法である迅速診断キットによるインフルエンザの検査は、発症直後ではインフルエンザウイルスの数が少なく、検査で陽性反応が出ない可能性があります。
逆に発症から3日以上が経過してしまうとウイルス量が徐々に減少し、こちらも検査キットに反応しなくなってしまうのです。
抗インフルエンザ薬は、インフルエンザ発症後48時間以内に服用しないと効果が薄いです。
インフルエンザに感染すると発熱や筋肉痛などの全身症状が出るのがネックですが、早めに医療機関を受診して検査を受けることをオススメします。