病気の原因や治療、健康ダイエット法を知ろう!

《医師直筆》健康診断で肝機能障害?原因と症状、対策まで!

こんにちは!からだプラン代表医師の橋本です。

 

普段は内科医として働いています。

 

今回は、人体の臓器の一つ「肝臓」にスポットを当ててみたいと思います。




☆肝臓はどんな臓器か

肝臓とは

日本語には、「肝心要」という言葉があります。

 

これは、欠かすことのできない、特に大事な部分であることを示す慣用句です。

 

ここでいう「肝」とは、肝臓を意味し、古くから肝臓は非常に重要な臓器であると考えられてきました。

 

しかし、その重要性とは対照的に、私たちは日頃、あまり肝臓という臓器についてあまり意識することがありません。

 

脂っこいものを食べた後にもたれる胃腸、動悸がする心臓、息が切れる肺、などなど、どんな臓器も不調をきたして意識することがあるでしょう。

 

そんな時にこそ、健康というもののありがたさも身にしみてわかることでしょう。

 

ところが、あまりわかりやすい不調をきたすことがない肝臓については、その重要性を理解できるようになるためには、少々勉強も必要になるようです。

 

肝臓の特徴

肝臓は、体内の臓器のなかでは、もっとも大きい臓器です。

 

ところが、同時に肝臓は、「沈黙の臓器」などとも言われています。

 

たとえダメージを受けていたり、機能が低下していたりしても、痛みなどの変調を実感しにくい臓器なのです。

 

どうして肝臓に起きる変調は体感しにくいのかというと、そもそも肝臓というのは、非常に高い再生能力をもつ臓器であるからです。

 

そのため、少々痛むことがあっても、すぐに新たな細胞を作り出し、もとどおりに治ってしまうのです。

 

おそらく、こうした高い再生能力は、肝臓という臓器の担う役割がそれだけ重要であるからこそ、進化の過程で獲得されたものなのだと考えられます。

 

では、そうした肝臓がもつ役割について、以下で見ていくことにしましょう。



☆肝臓の主な役割

代謝

代謝とは、簡単にいうと、口から摂取した食べ物を分解して、身体が利用できる栄養素に分解していく働きのことを言います。

 

人間の生命活動は、食事からエネルギーを取り入れ、運動によってエネルギーを発散するという循環で成り立っています。

 

そして、こうした生命活動の根本は、食べ物を人間が運動するときに使えるエネルギーに変換して、蓄えるという体内での活動によって支えられています。

 

この働きこそが代謝ですが、代謝にかかわる臓器としてもっとも重要な役割を果たしているのが、肝臓です。

 

解毒

ところで、肝臓には解毒という機能も備わっています。

 

これは実は、代謝という作用の裏返しです。

 

つまり、口から摂取した食べ物のなかには、人間が生きていくために有用なエネルギー源や栄養素ももちろん含まれますが、なかには人体に取り入れる必要のないものもあります。

 

また、消化や排泄の過程で、人体のなかでも有害な菌が発生したりすることがあるので、人体でも有害物質は発生することがあります。

 

こうした人体にとって不要なもの・有害なものの解毒を行うのも、肝臓の大切な役割なのです。

 

胆汁の生成と分泌

また、肝臓は胆汁という体液の分泌も行います。

 

この胆汁というのは、すでに挙げた代謝・解毒を行っていくために分泌されるものでもあります。

 

さらに付け加えるなら、脂肪の燃焼のためにも重要な体液でもあります。

 

身体に蓄えられた脂肪は、それ自体がエネルギーを持っています。

 

これは運動をしたりしたときに、エネルギーを取り出され、そして分解されて体外に出て行きます。

 

つまり、摂取した食べ物をエネルギーとして蓄える(代謝)ことからはじまり、運動するときに蓄えたエネルギーを取り出すことにも、肝臓は重要な役割を担っているということなのです。

 

 

 





☆肝臓に障害が起こると

代表的な肝機能障害

さて、こうした非常に重要な役割を担っている肝臓ですが、もしなにかの理由でその働きが十分でなくなったときには、人体にどのような影響が出るのでしょう。

 

こうした状態は、「肝機能障害」と言われます。

 

肝臓は「沈黙の臓器」なので、障害があっても肝臓そのものの不調としては自覚し難いでしょう。

 

それでもよくある肝機能障害の初期症状としては、以下のようなものがあります。

 

・すぐに疲れる、身体が重い、だるいといった症状がでる(気力・体力の変調)

・尿の色が濃くなったり、身体がむくんだり、皮膚に腫れやかゆみなどが出てくる(身体症状)

 

これらは代謝が悪くなり、食事(エネルギー摂取)→運動(エネルギーの発散)というサイクルがうまく回らなくなったりすることや、体内の毒素が分解されにくくなっていることを示す症状です。

 

では、こうした肝機能障害は、どのような原因から起きることが多いのでしょうか。

 

肝機能障害の発症原因

肝機能障害が起きる原因は、「肝炎」や「肝癌(肝臓癌)」など、原因がいくつかあります。

 

特に「肝炎」という言葉は、最近はニュースでも話題になり、聞いた事があると思います。

 

B型肝炎やC型肝炎など、ウイルス感染によるもの(ウイルス性肝炎)はやはり多いものです。

 

他にも、食べすぎや飲み過ぎによる脂肪肝で炎症を起こしたり、薬の副作用により炎症を起こしたりしても、肝炎の原因となります。

 

そして、「肝炎」を放置しておくと、「肝硬変」という状態から「肝癌(肝臓癌)」に移行することもあります。



☆肝機能障害の予防法・治療法

肝機能障害の予防法

繰り返しになりますが、肝臓の不調は、肝臓そのものの症状などで自覚することが難しいという特徴があります。

 

そのため、健康診断などで「肝機能障害がありますよ」と言われた場合には、原因をきちんと調べておくことが大切です。

 

特に、肝臓は万一ガンになっていたりする場合、自覚症状が出ることにはかなり進行してしまっている場合が多いです。

 

さらに、その再生能力の高さゆえに、ガンを全身に転移させてしまったりする怖さは他のガン以上に大きいのです。

 

そのため、飲みすぎ・食べ過ぎのような肝臓に大きな負荷をかけるような食生活は、たとえ自覚症状がなかったとしても、肝臓という臓器の役割を理解して、知識をもとに控える必要があるのです。

 

肝機能障害の治療法

肝機能障害の原因は様々なので、原因に応じて治療も様々です。

 

ウイルスによるものであれば、医師が抗ウイルス薬を処方します。

 

内服している薬が原因になっている可能性がある場合には、かかりつけ医と相談して、薬を変えてもらうべきでしょう。

 

しかし、私の経験上、内科外来に本当に多いのは、偏った食生活や運動不足による「脂肪肝」による肝機能障害です。

 

肝臓に脂肪がたまっているので、それが炎症を起こし、肝臓の細胞を傷つけてしまっているのです。

 

つまり、肝機能障害と言われた場合は、何が原因であったとしても、生活習慣の改善が重要です。

 

食生活が乱れているなと感じた場合には、和食を中心にして和食の回数を増やすようにしましょう。

 

運動不足が原因だと感じた場合には、肝臓の脂肪を消費するために、マラソンなどの有酸素運動を取り入れてみましょう。

☆肝臓についての動画を作りました

肝臓について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪