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《医師直筆》糖尿病の末梢神経障害の症状やソルビトールの話

からだプラン編集部

 

こんにちは!

 

からだプラン代表医師の橋本です。

 

内科医として働いています。

 

今回は、糖尿病に焦点を当ててみたいと思います。

 

糖尿病は生活習慣病の一つで、生活習慣が悪いとなってしまう病気です。

 

そして糖尿病になってしまうと、身体に色々な病気が出てきてしまいます。

 

その中でも、今回は糖尿病の目の病気である「糖尿病性末梢神経障害」について書いていきたいと思います。




☆はじめに「糖尿病」とは?

さて、まずは「糖尿病」とは何か見ていきましょう。

 

糖尿病とはその名の通り、血糖値が高くなってしまう病気ですね。

 

血糖値とは、血液の中をどれだけ糖が流れているかのことを言います。

 

血液中の糖は身体を栄養するために必要なものですが、高すぎると身体のあちこちに影響が出てきてしまいます。

 

そこで、人間の身体は、血糖を下げる働きのあるホルモン「インスリン」を出します。

 

ご飯を食べた後、血糖値を下げるために、インスリンが沢山出てきます。

 

そうやって、血液中の糖分を多すぎないようにコントロールしているんですね。

 

そして糖尿病とは、この「インスリン」がうまく出せない、もしくはうまく働かない状態のことを言います。

 

そうなってしまうと、血糖値が高いままになってしまいます。

 

血糖値が高い事で病気になってしまうと、先程の「合併症」が出てきてしまいます。

 

「血糖が高い」ということは、血液の中に砂糖が流れているのと同じことになります。

 

砂糖は硬いものなので、血管を傷つけてしまいますし、炎症を起こして血管を固くしてしまいます。

 

そして、細い血管では特に傷つきやすいのはイメージしやすいかと思います。

 

これを動脈硬化と言います。

 

そして、その細い血管が多い場所と言うのはどこだと思いますか?

 

答えは、と、腎臓と、手足の先の部分です。

 

ですから、糖尿病になってしまうと、それらが病気になってしまうんですね。




☆本題!「糖尿病性末梢神経障害」とは

それでは、本題の「糖尿病性末梢神経障害」について見ていきます。

 

手足などの体の末梢部には、細かい血管が走っています。

 

そこの流れが悪くなると、その血管が酸素や栄養を送っている部分がうまく働けなくなります。

 

そして、その働けなくなる中に、神経も含まれます。

 

そうすると、痛みを感じにくくなります。

 

痛みを感じにくいという事は、「ぶつかっても気づかない」という事です。

 

しかも、転んだところからばい菌が入ってしまっては、悲惨なことになります。

 

先ほど述べた通り、すでに末梢部分の血流が悪くなっている中に、ばい菌が入るのです。

 

すると、白血球も流れてこないので、ばい菌が増え放題になってしまいます。

 

最悪の場合、壊死してその部分の切断、といったことになってしまうのです。




☆症状

「糖尿病性神経障害に伴う症状」は,足の先や裏の「痛み」や「しびれ」などの感覚異常から始まります。

 

手の指は,初期には無症状のことが多く,進行すると感覚の異常があらわれます。

 

症状の現れ方

手足の痛みやしびれ,冷え,ほてり、感覚の鈍り、立ちくらみといった症状(感覚神経障害といいます)は,神経障害の起こり始めに多くみられます。

 

症状の変化

年月が経つと便秘と下痢のくり返し,勃起障害,立ちくらみといった症状(自律神経障害といいます)が出るようになります。

 

神経の数が減っていくのに並行して感覚が鈍くなり,ちょっとした傷に気づかず手当てが遅れて潰瘍になってしまったり,軽いケガややけどから,より大きな傷を負ってしまうリスクが大きくなります。

 

自律神経障害も,放っておくと低血糖状態に気づかず突然意識を失ったり,心筋梗塞を起こしているのに痛みがないなど,非常に危険です。

 

特殊な糖尿病神経障害

糖尿病治療などで血糖値を急激に低下させると、痛みが生じる場合があります。

 

これは治療後有痛性神経障害という症状です。

 

痛みは数ヵ月続くこともありますが、血糖値を正常に保っていれば痛みは弱まっていきます。




☆検査と診断法

末梢神経伝導速度検査

皮膚の上から電気で末梢神経を刺激し、刺激の伝わる速度を測定する検査です。

 

神経障害になると、刺激の伝わり方が遅くなります。

 

速度を測定することによって自覚症状がでていなくても神経障害が始まっていると判断できます。

 

モノフィラメント

ナイロン製の細い糸(モノフィラメント)を足に当てて、触覚や圧覚を調べます。

 

神経障害を起こしている人は、その感覚が鈍くなります。

 

呼吸心拍変動係数

安静時と深呼吸をした時の心電図を比較して、自律神経の働きを調べる検査です。

 

健康な人は深呼吸をしたときに脈拍の変動が大きくなりますが、自律神経に障害が起きている人は、脈拍の変動が少なくなります。




☆治療法

薬物療法(原因療法)糖尿病神経障害の原因のひとつは、神経にソルビトールという原因物質が溜まることと言われています。

 

ソルビトールを作り出しているのがアルドース還元酵素という酵素なので、「アルドース還元酵素阻害薬」という薬でこの酵素の働きを抑え、神経障害の原因物質が作られないようにします。

 

薬物療法(対症療法)

糖尿病神経障害の薬物療法による対症療法は神経障害性疼痛治療薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、ビタミン剤、血流改善薬、不整脈薬などの薬剤を、症状に応じて適宜併用して行います。




☆処置、予防について

最悪の場合は手足の切断に至ることもある、「糖尿病性末梢神経障害」になってしまうと、医師は「転ばないようにしましょう」や「足をぶつけないようにしましょう」しか言えることがありません。

 

ですから、「糖尿病になる前に」対処する必要があります。

 

糖尿病予防のためには、普段から食生活に注意すること、そして適度な運動をすることが第一です。

 

からだプランでは、糖尿病などの生活習慣病にならないための全てが含まれています。

 

是非どんどん活用してくださいね♪




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