健康ブログ

《医師直筆》喉が痛い!声が出ない!急性咽頭炎の原因と治療

からだプラン編集部

こんにちは!からだプラン代表医師の橋本です。内科医として働いています。

 

さて、内科外来には沢山の「喉が痛いよ」「声が出ないよ」という患者さんが来ます。ですが、実は「いや~これって予防できたんじゃないかな」と思う事も結構あります。

 

そこで今回は、「急性咽頭炎」について書いていきたいと思います(*^-^*)

 

 

☆急性咽頭炎とはなんだろう?

炎症とは

急性咽頭炎について詳しく知る為には、炎症とはどういうことかを理解する必要があります。急性咽頭炎の「炎」の部分ですね。

 

炎症とは体に侵入したばい菌をやっつけるため、血液の中から白血球という免疫細胞がドシドシ集まってくる状態の事を言います。つまり、病原体から体を守る仕組みなんです。

 

ちなみに、その部分では、沢山の化学物質が行き交います。それを、ちょっと難しい言葉で「サイトカイン」なんて言ったりします。

 

例えば、サイトカインの一つに、白血球が白血球を呼ぶための物質があります。どんどん白血球が集まってきて、ばい菌をどんどんやっつけてくれます。

 

そして、痛みに関係する痛み物質も、そのサイトカインの一つなんです。なので、炎症が起きると痛みが出てきます。

 

話が逸れましたが、炎症とは、ばい菌から身体を守るための仕組みです(‘◇’)ゞ

 

 

急性咽頭炎

では、急性咽頭炎とは何かという話をしたいと思います。

 

急性咽頭炎とは、急性(急に)、咽頭(喉のあたりで)、炎(炎症)が起こったものです。難しい医学用語は、ばらして考えるのが王道です♪

 

ちなみに、喉の奥側を咽と呼び、のどぼとけ側を喉と言います。では、どうして喉で炎症が起きてしまうのでしょうか。ちょっと考えてみたいと思います。

 

 

人間は、全身が強い強い「皮膚」で覆われています。カッターのような鋭利なもので傷つけない限り、ばい菌は体の中に入れないのです。

 

しかし、いくつかばい菌が入りやすい場所がありますね。目や鼻は穴が開いているので、そこからばい菌が侵入できそうです。

 

同じように、空気が通ったり、食べ物が通ったりする、人間の身体の中で、一番初めの部分が喉なのです。だから、喉に初めにばい菌がくっついてしまうんですね(‘Д’)

 

 

☆症状

では、急性咽頭炎ではどのような症状を引き起こすのか、見てみたいと思います。

 

喉の痛み

急性咽頭炎を発症すると喉の痛みが見られます。この症状が進行する事でものを飲み込む事が辛くなったりします。

 

発熱

急性咽頭炎は、先程もお話しした通り、喉の炎症です。

 

ちょっと難しい話しになりますが、炎症を起こすと、サイトカインが放出され、脳幹部分の体温調節中枢に働きかけ、体温が上がります。

 

これが発熱を引き起こす機序になります。熱が上がるとばい菌をやっつけやすくなるという、人間の素晴らしい仕組みなんですね。

 

ちなみに、西洋医学では、発熱が起きたら薬で熱を下げろと教わりますが、東洋医学ではそうは教わりません。未だに賛否両論です(+_+)

 

声が出ない

喉が腫れてしまう事によって、発声が困難になる場合もあります。

 

咳・痰

咳や痰などの呼吸器系の症状が見られる事があります。巷では「喉風邪」と言った方が、なじみ深いかもしれません。

 

ちなみに、黄色い痰は、白血球の内の「好中球」が、細菌を食べた後の死骸です。病院の先生に「痰の色は何色?」と聞かれるのは、「細菌が入ったのかな~?それともウイルスかな~?」という質問なんです。

 

細菌であれば、細菌をやっつけるための抗生剤を使う可能性が出てきますからね。

 

全身倦怠感

発熱のせいもあると思いますが、とにかくだるくなります。身体が重くて、やる気がなくなりますよね、、、。

 

 

☆原因

さて、症状についてみてきましたが、今度はそうなってしまう原因について見てみましょう。

 

急性咽頭炎を引き起こす原因はいくつかありますので、そのうちのいくつかをご紹介しましょう。

 

ウイルス

皆さんはウイルスと細菌の区別はつきますか?

 

分かりやすく言うと、細菌はそいつ自体が毒だったり、そいつが放出するものが毒だったりするもので、人の身体に入って悪さをします。

 

ウイルスは、そいつ自体は確かに悪者ですが毒ではなく、人間の身体に入って、そこにある人間の細胞に入り込んで増殖して、細胞を破裂させて、他の細胞にまた入り込んで、を繰り返すものです。生き物かどうかも怪しい代物です。

 

人間に悪さをする方法が違うんですね。

 

よく急性咽頭炎の原因になるウイルスは、次の二つです。

 

コクサッキーウイルス

アデノウイルス

 

コクサッキーウイルスは、小児でよく流行る「手足口病」の原因のウイルスで馴染みがありますね。急性咽頭炎の原因になります。

 

また、アデノウイルスも、「プール熱」や「流行性角結膜炎」という、やはり小児によく流行って、学校を休まなければならない感染症として有名ですね。

 

細菌

さて、次は急性咽頭炎の原因となる細菌を並べてみたいと思います。

 

インフルエンザ菌

溶連菌

 

これらが代表的です。ちなみに、インフルエンザ菌といっても、冬のおなじみのインフルエンザとは全く違う生き物です。先人はどうして誤解を生む名前を付けたんでしょう、なんて考えると、医学が楽しくなってきちゃいます。

 

溶連菌については別のコラムでもお話ししているので、興味があれば覗いてみてください(*^-^*)

→ 溶連菌についてのコラムはこちらです♪

 

環境

カラオケで喉を使いすぎたりすると、沢山の風が勢いよく喉を出入りしたり、喉の部分が沢山擦れるので、喉が傷つき、ばい菌が入りやすくなってしまいます。

 

また、喫煙習慣も、急性咽頭炎になる可能性を極限に高めます。化学物質がのどにタップリ付着して、炎症を起こします。

 

「いつも喉風邪になりやすくて辛いんだー」という方は、一度禁煙を考慮してみてくださいませ(´・ω・`)

 

過度な飲酒習慣も、アルコールやアルデヒド(アルコールが分解されたもの)が喉を傷つけますので、注意してくださいね。体育会系あるあるの「アルコール消毒」は、医学的には逆効果です(~_~メ)

 

 

☆治療

さて、急性咽頭炎の治し方についてです。

 

抗生剤

まず、次の話をしたいと思います。最近では、こんな患者さんも多くなりました。

 

「ネットで調べたんですけど、早く治りたいので、抗生剤下さい♪」

 

さて、先程、細菌とウイルスの話をしたのを思い出して下さい。ウイルスは、人間の細胞の中に入り込んで増殖する、と説明しました。

 

ですので、ウイルスをやっつけるためには、薬剤が細胞の中に入り込まなければなりません。もっと言うと、ウイルスは細胞の中の核の中のDNAに入り込むので、それをやっつけようとすると、、、ああ、なんと恐ろしい薬剤になってしまいます。

 

というわけで、ウイルスをやっつける抗生剤はありません

 

また、抗生剤には必ず副作用があります。腸の中の良い菌もやっつけてしまうので、下痢になってしまう可能性がありますし、そうなると治りを早くするための栄養が吸収できなくなってしまいます。

 

こういった理由で、細菌による急性咽頭炎と判断できる場合にのみ処方したいのです。

 

一方で、免疫力が低下している病気や、喘息のリスクがある患者さんには、迷いなく処方しています。

 

対症療法

急性咽頭炎の基本的な治療法は対症療法です。安静にして、ダルさや熱などの症状を抑える薬を使います。鎮痛消炎剤や総合感冒薬などを内服します。

 

特に食事睡眠は重要です。しっかり食事を取ってエネルギーを体に取り込み、しっかり休んで、エネルギーを回復に費やしましょう。

 

喉が痛いと食事がとりにくいと思うのですが、柔らかいものや、刺激の少ないものを中心に、色々な種類の食材を摂取しましょう。

 

熱が出ているので、汗をたくさんかいています。脱水になってしまうと益々大変なので、水分をこまめにとるようにしてください。

 

イソジン?

さて、喉が痛い患者さんによく聞かれるのが、「イソジンは使った方がいいですか?」というものです。

 

私も気になって論文を調べてみたのですが、イソジンが急性咽頭炎に有効であるというエビデンスを見つける事は出来ませんでした(重症例を除いて)。

 

そこで、ここでは私の考え方を書きたいと思います。

 

イソジンは、かなり強い消毒液です。ずっと使っていると、間違いなく手が荒れます。

 

手という強い組織が荒れてしまうぐらいなので、とても強いです。

 

それを、「これから喉を回復するよ!僕たち喉の細胞は増殖するよ!」と言っている、いわば可愛い子供達にむかって、その消毒液を振りかけますか?

 

私は、細胞の増殖を阻害する可能性がある、つまり治りが悪くなる可能性があると思っています。

 

更に言うと、菌をやっつけたいとしても、口腔内常在菌という沢山の菌が、すでに口の中には山ほどいます。滅菌は不可能ですし、消毒は無意味です。

 

よって、私の結論は「治りが悪くなる可能性があるだけだから、やらなくていいんじゃない?やりたければ水道水でいいんじゃない?」というものです。

 

この私の理論は、医学の「創傷治癒」という考え方に基づいたものです。ちょっと専門的な話にもなりますが、すごく面白いので、興味があれば読んでみてください(*^-^*)

 

→ 創傷治癒に関してのコラムはこちら♪

 

 

☆予防について

今症状で苦しんでいる方には大変申し訳ないのですが、ここまで読んでみると、喉が痛くなったのは何かしら理由があったんだな、と考えると思います。そうなんです。急性咽頭炎は予防が重要なんです。

 

では「急性咽頭炎」の予防方法を書きたいと思います。

 

手洗い・うがい

使い古された表現ですが、微生物が体に入らないようにするには、うがいや手洗いが、手軽な上に効果も高いです。

 

さて、ちょっと蛇足ですが、お茶でうがいをすると、更に効果が高まるのでしょうか。

 

実はコラムを書きながら気になり、論文を調べてみたんですが、「紅茶やうがい茶がインフルエンザを予防する可能性が高い」という医学的なエビデンスを見つける事が出来ました。私もびっくり( ゚Д゚)

 

まあ、水でも十分効果が見込めますので、是非、手洗いうがいを生活習慣にしてくださいね♪

 

睡眠をしっかりとる

例えば、五日間徹夜している人と、毎日ちゃんと寝ている人、どちらが風邪をひきにくいでしょうか。

 

もちろん正解は、毎日ちゃんと寝る人ですね。睡眠不足が免疫力を低下させるという医学的なエビデンスもしっかりあります。

 

ちなみに、当直明けの外来で、「眼をこすりながらそれ言われても、説得力ないよ」と言われたことがあります( ゚Д゚)

 

睡眠をしっかりとり、一日の疲れをしっかりとり、翌日をよりよく過ごせるようにしましょう。

 

運動

普段から運動をしている高校生と、そうではないお年寄りと風邪をひきにくいのはどちらでしょう。

 

もちろん、運動をしている高校生の方ですよね。運動をすることで体の免疫力が向上します。是非、定期的な運動の習慣を身に着けてくださいね。

 

からだプランでは、定期的な運動のために、ジムや楽しい運動を紹介しています。是非覗いてみてくださいね(^_-)-☆

 

→ からだプランがおススメする運動やジムはこちらです♪

 

 

☆最後に

お楽しみ頂けましたか。からだプランは、沢山の人に「医学を楽しんでもらう」ためのホームページです。「からだプラン」というのは、人それぞれに合った、理想の「からだ」を「プラン」するという意味です。なんて可愛いネーミングなんでしょう(*´▽`*)笑 ですので、いつもこんな感じでコラムを書いています。

 

「医学って面白いじゃん!」
「美容や健康で、手軽に役立つ情報はないかな?」
「お医者さんや医療従事者の観点で医学を楽しみたいな♪」
「困っている人に教えてあげる知識を身に着けたいな!」

 

こんな方に喜んでもらえるように、からだプランはこれからもコラムを書いていきます。興味があれば、他のコラムも読んでみてくださいませ(^◇^)

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また、コラムを読むだけじゃなくて、「実際に身体を動かして理想の身体を目指したい!」という方に向けて、プラン(体験)も予約できるようになっています。初心者でも楽しめる体験や、お子さんと一緒に参加できる体験など、様々なプラン(体験)を集めています。興味があれば、そちらも覗いてみてくださいませ(*´▽`*)

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以上、医学を楽しむホームページ「からだプラン」でした!最後まで読んで頂き、有難うございました。今後ともどうぞよろしくお願いします(^_^)

 

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