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扁桃腺は腺ではない…正しくは「扁桃」その役割とは?

喉の奥の舌の付け根、左右の脇には小さなふくらみがありますが、これが扁桃腺(へんとうせん)です。

 

扁桃腺という呼び方で私たちが慣れ親しんでいる器官は、実は腺構造はなく、扁桃が正しい呼び方です。

 

そして扁桃は、二次リンパ器官に分類されるリンパ上皮性器官です。これを頭の隅において、馴染みのある扁桃腺の言葉を使い、役割についてわかりやすくお伝えします。

 

■扁桃腺の役割とは…細菌やウイルスから私たちの身体を守ること

 

扁桃腺は、私たちの身体に細菌やウイルスが侵入してきたとき最初にその侵入を感知する大切な役割を持っています。扁桃腺はリンパ組織であるということは先にお伝えしましたが、リンパ組織はリンパ球をどんどん作るところです。

 

リンパ球は、さまざまな白血球(ナチュラルキラー細胞、T細胞、B細胞など)のことをいいます。リンパ球は細菌やウイルス、がん細胞など私たちの身体にとって異物であるものを感知すると、これを攻撃して食べてしまいます。扁桃腺はこのリンパ球を作り出す大切な器官です。

 

■扁桃腺の役割は大人と子供で変わる

 

大人の身体には、リンパ球を作ることのできるリンパ節が、体中の至るところにあります。

 

リンパ節は豆のような形をしていて、大きいものは3センチくらい、大人では全身で600個程度あります。

 

これらのリンパ節が、束になって細菌やウイルスを始め身体に侵入しようとするさまざまな異物を捉え、撃退していきます。

 

〇子供のとき扁桃腺の役割が最大化する

子供のうちは体中のリンパ節が完成できず未発達です。それでは、外部からの細菌、ウイルスの侵入をどう防ぐのかというと、扁桃腺がこの役割の大半を担います。

 

 

扁桃腺の働きが最大化するのは4~8歳くらいまでと言われています。この時期、子供の扁桃腺にはたいへんな負担がかかっていて、ときに扁桃腺炎を起こし、激しい喉の痛み、急な高熱などに見舞われやすくなります。

 

〇大人になると扁桃腺の役割は小さくなる

リンパ節は、中学生ごろになるとほぼ完成します。そうなると扁桃腺に頼っていた身体を異物の侵入から防ぐという役割は身体全体のリンパ節へと分散していくことになります。

 

大人になると風邪をひきにくくなるのは、身体全体のリンパ節が発達するとともに、それぞれがしっかりネットワークを作り、外部からの細菌、ウイルスの侵入を防ぐ力(免疫力)が高まるからです。

 

■まとめ

 

扁桃腺と一般的にいわれていますが、扁桃が正しい呼び方ということがわかりました。

 

この扁桃の役割は、子供のときに一生懸命働き、私たちの身体に細菌やウイルスが入るのを防いでくれるというものです。

 

しかし、身体が大きくなり、全身の数百個のリンパ節がきちんと育ち免疫ネットワークが完成すると、扁桃腺は身体の防御を全身の免疫ネットワークに委ね、その重荷を下ろします。

 

それでも、扁桃腺は外敵からの侵入を最初に感知する大切な器官であることはいうまでもありません。

 

【 著者プロフィール 】

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  名前:橋本将吉(まさよし)

  専門:医学教育・内科医師

 勤務地:東京むさしのクリニック

生年月日:1986年7月28日

出身大学:杏林大学医学部医学科


難しいけど大切な医学知識を、いかに分かりやすく知ってもらえるかをモットーに日々奮闘中。


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