病気の原因や治療、健康ダイエット法を知ろう!

《医師直筆》肺炎と診断された?原因と治し方と予防について

 

こんにちは。

 

内科医の橋本です。

 

からだプランにお越し頂き、ありがとうございます。

 

皆さんもご存知の通り、病院にはたくさんの患者さんが来院します。

 

その中には、ゆっくり時間をかけてお話しすることが出来たら、きっと良くなるだろうな、と思う患者さんも沢山います。

 

そこで、からだプランの出番です!

 

からだプランでは「もっと医学を楽しもう!」をモットーに、医学をたくさんの方に楽しんでもらえるよう、健康コラムを書いています。

 

そしてお察しの通り、収益は全く無い状態で書いておりますので、楽しく読んでもらえると嬉しいです。

 

今回は「肺炎と診断された?原因と治し方と予防について」というタイトルでコラムを書いてみたいと思います。

 

最近は高齢者が増えた分、高齢者の介護をする人も増え、肺炎についての質問が多くなってきたように感じます。

 

そこで今回は、肺についての知識と、その肺に炎症が起きた状態の肺炎、そしてその原因と治療について説明したいと思います。

 

分かりやすく書いていますので、是非楽しく読んでみてくださいね(*´▽`*)

 

まずはいつも通り、外来でよくある会話を(冗談交じりで)ご紹介したいと思います。

 

 

患者さん
「先生、肺炎ってどんな病気?」

 

橋本
「まあ、肺に炎症が起きてしまって、熱が上がったり、息苦しくなっちゃう病気だ。」

 

患者さん
「最近、テレビで肺炎肺炎って言うじゃない?ちょっとでも熱が上がったら、肺炎を疑ってCTをとった方がいいのかなって。」

 

橋本
「あ、それで今日受診したの?えっと、熱は36.9度か。微熱だねえ。」

 

患者さん
「そそ、それでCT取ってほしくて。」

 

橋本
「咳とか痰とか息苦しさとか、他の症状は?」

 

患者さん
「いや、別にないけど、、、?」

 

橋本
「胸の音も、、、特に問題ないし、CTも被爆の問題とかもあるし、、、」

 

患者さん
「とりあえずCT!CTとって!」

 

橋本
「うーむ(´・ω・`)」

 

さて、これは内科外来で本当によくある話です。

 

そこで今回は、肺と肺炎についての知識をきちんと身に着けて、その原因と治療についても学んでいきましょう。

 

簡単に説明していますので、楽しく読んでくださいね(*´▽`*)




☆肺と肺炎についての動画を作りました

以下、説明が長くなるので、解説動画を撮影しました♪

肺と肺炎について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪




☆肺は何をする所?

まず前提として、肺は何をする所なのか、確認しておきましょう。

 

下に、橋本の手書きのスペシャルビューティーで上手なイラストがありますので、見ながら読んでみてくださいね(笑)

 

場所

「知っているよ!」という人が大部分だとは思いますが、肺の場所をご紹介しましょう。

 

肺は胸の中にあります。左右に別れており、それぞれ左肺・右肺と呼ばれています。

 

ちょっと細かい話ですが、実はこの肺は左右対称の形をしていません

 

それは心臓がある為です。一般的に、左肺の方が右肺より少し小さいです。

 

心臓が左に偏っているからですね(*^▽^*)

 

役割

では次に、肺の役割を確認しましょう。

 

肺の役割は、鼻から吸った空気(酸素)を取り込んで、酸素を血液に流し込むことです。

 

もう少し細かく説明すると、鼻から入った空気は、気管を通して肺に入ります。

 

肺は肺胞というすごく小さな袋が集まった構造をしています。

 

その肺胞の周りには、毛細血管というすごく細い血管がとりまいています。

 

血管は全身でつながっていますので、肺胞で酸素を毛細血管中の血液に渡し、体中に送る役割をしています。

 

こうやって、空気中の酸素を、肺胞を通して、全身に送るわけですね。

 

働かないと

さて、この仕組みの途中のどこかで、何か障害となる事が起きてしまうと、体に必要な酸素を運ぶ事ができなくなってしまいます。

 

例えば、誤って食べ物が気管に詰まってしまったり(誤嚥)、気管が狭くなってしまったり(喘息)する事で、酸素の供給が止まってしまい、命が危険な事態に発展する事もあります。

 

そして、今回のコラムでは、肺(肺胞の集まり)に炎症が起きてしまった時の事について考えたいと思います。




☆肺で炎症が起きると?

炎症とは

炎症とは体に侵入したばい菌をやっつけるため、血液の中から白血球という免疫細胞や水がドシドシ集まってくる状態の事を言います。

 

つまり、ばい菌などから体を守る仕組みという事が言えます。

 

肺炎とは

肺に何らかの原因で炎症が起きている状態になります。

 

肺で炎症が起こることにより、肺胞に白血球などや水が溜まった場合、呼吸が出来なくなってしまいます。

 

それは、ちょうど水に溺れているような状態で、息がとても苦しい状態です。

 

肺で病原体が、体の免疫力が追いつかないぐらいの増殖をすることで、排除するのに時間がかかってしまいます。

 

それが肺炎という状態です。




☆肺炎の症状は?

肺炎についての知識が増えた所で、今度は考えてみましょう。

 

肺に炎症が起きたら、どのような症状になるでしょうか?

 

いくつか代表的なものを紹介したいと思います。

 

発熱・寒気・悪寒・だるさ

これらの症状に関しては、風邪と同じようなイメージを持たれるといいでしょう。

 

医学的にはちょっと難しいのですが、身体の中で炎症が起きると、そこから中枢神経に対して体温を上げるように指示が出ます。

 

これにより発熱、寒気、悪寒、だるさなどの症状が見られます。

 

頭痛、筋肉痛、関節痛

頭痛や筋肉痛、関節痛に関しても同様のことが言えます。

 

炎症が起きると、身体中の筋肉や関節でも炎症が起きてしまいます。

 

それにより、正常な組織が破壊され筋肉痛や関節痛が起きます。

 

頭痛は、炎症によって頭の中の血管が攣縮(ギュッギュッと収縮したり拡張したりする事)することで引き起こされると言われています。

 

持続する咳や痰

肺炎は、肺の中に炎症が起きてしまっている状態です。

 

もし、ばい菌が入ってしまって肺炎になっているのであれば、その菌によって刺激を受けて、咳の反射を起こしてしまいます。

 

また、痰は身体の中の白血球がばい菌を食べた後の残骸です。

 

一般的な感染による肺炎の場合には、治るまで咳や痰が持続すします。

 

胸の痛み・息苦しさ

肺で炎症が起きると肺や肺の周りにある神経を刺激して、呼吸や咳の度に痛みを感じる事があります(胸痛)。

 

肺に酸素が入りづらくなってしまって、やはり呼吸が苦しいと感じる事があります(呼吸苦)。

 

これらは、肺炎を示唆する症状の一つと言えるでしょう。




☆肺炎の原因と治療は?

さて、今度は肺炎の原因について勉強してみましょう。

 

世の中には様々な分類方法がありますが、ここでは医学を楽しめるような簡単な分類方法で分けてみたいと思います。

 

ポイントは「何」が原因になって、肺に炎症を起こしているかです。

 

細菌が原因になっている場合

肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、緑膿菌などの細菌が原因になって起こる肺炎を細菌性肺炎と言います。

 

免疫力が低下していてなってしまう肺炎もあれば、免疫力に関係なくかかってしまう肺炎もあります。

 

細菌性肺炎は、細菌に対して効果のある抗生剤を使って治療をします。

 

ウイルスが原因になっている場合

サイトメガロウイルスやRSウイルスなどの、ウイルスによる肺炎を、ウイルス性肺炎と言います。

 

これも同様に、免疫力が低下しているためになってしまう肺炎もあれば、免疫力の強弱に関係なくかかってしまう肺炎もあります。

 

ウイルス性肺炎に抗生剤は効かないので、安静にして、水分をしっかりとるなどの対症療法を中心に治療をします。

 

細菌やウイルス以外の微生物が原因の場合

マイコプラズマやレジオネラ、クラミジアなどの微生物が原因の肺炎も存在します。

 

それぞれ、マイコプラズマ肺炎、レジオネラ肺炎、クラミジア肺炎と言ったりします。

 

これらは細胞の中に寄生するなど、他の細菌やウイルスとは動きが異なります。

 

医学的に区別されているのですが、細菌やウイルスと同じ感染症による肺炎である事に違いはありません。

 

これらの肺炎に対しては、原因となっている微生物に応じて治療が変わります。

 

抗生剤が効果がある場合には抗生剤を使って治療をします。

 

食べ物が入ってしまったことが原因の場合

高齢者や脳梗塞後など、食べた物を飲み込む機能が弱くなることで、食べ物が肺に入ってしまい炎症を起こすことがあります。

 

これを誤嚥性肺炎と言います。

 

こだわって説明しますと、食べた物には口の中の菌が多く含まれているので、上記の細菌性肺炎と混ざっている事も多いです。

 

そういった理由で、誤嚥性肺炎にも抗生剤を使用して治療をします。

 

アレルギーが原因の場合

トリコスポロンというカビや化学物質などのアレルギーの症状がひどく出てしまうことで、肺炎になってしまう場合は過敏性肺炎と言います。

 

カビも微生物じゃないかと思ったあなたはとても素晴らしいです。

 

その様に考えたくなる気持ちは分かりますが、カビの感染自体による肺炎ではなく、それに対して過剰にアレルギー反応してしまった結果の肺炎だという事がポイントです。

 

過敏性肺炎の場合は、アレルギーを抑える治療を行います。

 

薬剤・放射線・膠原病などが原因になる場合

そして最後に、間質性肺炎という、とてもイメージのしにくい肺炎について説明したいと思います。

 

間質性肺炎と言うのは、その名の通り、間質に起こる肺炎の事です。

 

間質と言うのは肺胞の周りの部分の事で、薬の副作用や、抗ガン治療の際の放射線、そして膠原病の一つとして炎症を起こしてしまう事があります。

 

間質性肺炎の場合は、原因に合わせた治療を行います。




☆CTでの診断

肺炎において、CTでの診断は役に立つことも多いです。

 

しかし、医者もむやみやたらに放射線を浴びせたくはありませんし、患者さんも浴びたくないと思います。

 

どのお医者さんも、症状や所見、その人の年齢や状況、血液検査の結果などによって、総合的に判断したいと思っているのが分かって頂けたら嬉しいです(*´▽`*)

 

☆予防について

それでは、どのようにして肺炎を予防するのでしょうか。

 

一番簡単な方法は、体の免疫力が低下することで感染リスクが高まるので、規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとることです。

 

また、ストレスを溜めることは免疫力を低下させる事が知られており、ストレスを溜めないことも重要になります。




☆肺と肺炎についての動画を作りました

肺と肺炎について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪