病気の原因や治療、健康ダイエット法を知ろう!

《医師直筆》飲み物が大事!腎盂腎炎の症状・原因・治療の話

こんにちは。からだプラン代表医師の橋本です。

 

普段は内科医として働いています。

 

さて今回は、腎盂腎炎(じんうじんえん)についてのお話です。

 

腎盂腎炎がどういうものなのか、外来での様子をご紹介したいと思います。

 

 

患者さん
「……先生、お腹が痛い。あと、だるいし、気持ち悪い……。」

 

橋本
「大変! 何か心当たりはありますか!?」

 

患者さん
「前に、腎盂腎炎になった時の辛さと同じ痛さです」

 

橋本
「なるほど、その時に何と言われましたか?」

 

患者さん
「えっと、水分を普段からとって、きちんとおしっこをするようにと。そういえば最近忘れてました……。お説教はいらないから早く助けて……辛い……」

 

橋本
「よし、これからCTやエコーで調べましょう! 血液検査や尿検査も必要です! 危険な事もあるので、腎臓、尿管、色々検査しますよ!」

 

患者さん
「ううう、辛い……」

 

とても辛そうですね(´・ω・`)

 

腎盂腎炎とは、尿道口から細菌が侵入し、腎臓の中で尿をためる「腎盂(じんう)」と呼ばれる部分に炎症が発生する細菌感染症です。

 

腰・わき腹の痛み、発熱や震えといった症状があらわれ、尿に膀胱炎に似た異常が見られます。

 

男性よりも女性に多く見られるのも特徴です。

 

「腎盂腎炎ってなに?」という方や、「腎盂腎炎かもしれない……」と心配されている方、「診断を受けたけど、どんな病気なの?」と腎盂腎炎について知りたい方のために、症状・原因・治療についてや、普段から何を意識したらいいのかを、簡単に解説していきます。



☆膀胱炎と腎盂腎炎についての動画を作りました

以下、説明が長くなるので、解説動画を撮影しました♪

膀胱炎と腎盂腎炎について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪

 

 

☆そもそも、腎臓って何をしてるの?

まずは、腎盂腎炎の話をする前に、腎臓とは何かから説明したいと思います。

 

腎臓は、血液から余計なものを取り除いて、尿にして捨てる働きをしています。

 

腎臓 → 尿管→ 膀胱→ 尿道 → 外へ

 

という流れです。

 

この途中で詰まってしまうと、尿は出ていきません。

 

詰まる原因としては、尿管や尿道に石が出来てしまっていることが多いです。

 

このことを、尿路結石と呼んだりします。

 

水分不足で尿が濃くなって、石ができてしまうんです。

 

 

☆腎盂腎炎とは?

尿が集まる「腎盂(じんう)」と呼ばれる部分や、腎臓そのものに細菌感染して急激に起こる病気です。

初期治療が遅れると慢性腎盂腎炎に移行したり、敗血症(はいけつしょう)を起こして命の危険に繋がることもあります。



 

☆腎盂腎炎の原因は?

本来、健康な人は膀胱から尿管、腎盂には細菌は存在しません。

 

それが何らかの原因で細菌が侵入してしまい、炎症を起こすのです。

 

細菌の侵入経路によって、大きく3つの感染タイプに分けることができます。

 

尿路上行性感染

何らかの原因で、尿管から細菌が腎盂まで達してしまう感染。

 

これが、もっとも多い感染経路です。

 

原因としては、

 

  • 腎盂・尿管の形態異常
  • 膀胱尿管逆流現象
  • 前立腺肥大症
  • 尿路結石
  • 腎盂・尿管の悪性腫瘍
  • 神経因性膀胱(しんけいいんせいぼうこう)

 

などが考えられます。

 

リンパ行性感染

膀胱、尿管、腎盂の周囲にあるリンパ腺を伝っての感染。

 

細菌の種類は多岐に渡りますが、主に大腸菌感染が多いです。

 

血行性感染

体の別の感染部位から、血液の流れを通じて感染。

 

別の臓器に細菌が感染していて、それが腎臓にも感染してしまうケースです。

 

元々の疾患への治療を同時に行っていく必要があります。



☆腎盂腎炎の症状

膀胱炎と似た症状が出るため、検査によって原因を探る必要があります。

 

  • 38℃以上の高熱

  • 嘔吐

  • 腹痛

  • 腰や背中の痛み

  • 尿がにごる、頻尿、残尿感などの膀胱炎に似た症状

  • 尿に血液が混じる(まれなケース)

 

☆腎盂腎炎のリスクが高い人

  • 先天性に尿路の形態異常がある小さなお子さん
  • 妊娠している方
  • 前立腺肥大(ぜんりつせんひだいしょう)がある方
  • 尿路結石のある方
  • 他の病気で細菌への免疫力が落ちている方(糖尿病など)
  • ステロイド剤、抗がん剤などの使用で、免疫力が低下している方
  • 尿通過障害のある高齢者の方




☆診断と検査

受診科

お子さんは〈小児科〉を。

 

大人は〈泌尿器科〉か〈内科〉を受診してください。

 

診断

問診と触診、加えて検査が行われます。

 

検査

腎盂腎炎が疑われた時には、一般的に次のような検査が行われます。

  • 尿検査
  • 血液検査
  • 超音波(エコー)検査




☆治療と予防

治療

抗生剤および対症療法が主です。

 

また、腎臓の形が異常であったり、尿路結石があったりなど、他の疾患がベースになっている場合には、それらにアプローチしないと、腎盂腎炎も治りません。

 

したがって、ベースとなる疾患に対する治療を行います。

 

予防

水分を普段から十分に飲むことが一番です。

 

水分不足で固まった石(尿路結石)が、直接腎盂腎炎の原因になる事もあります。

 

さらに、水分不足が尿路を洗い流す回数を減らしてしまって、菌が逆流しやすくなってしまうことも原因の一つです。

 

水を飲みすぎることの弊害が最近言われるようになりましたが、1日に1〜2Lほどの常識的な量を飲む分には心配ありません。

 

常温の水や、暖かい飲み物をとる方が、体が冷えず、吸収も良いため健康的です。



☆膀胱炎と腎盂腎炎についての動画を作りました

膀胱炎と腎盂腎炎について、からだプランメンバーで色々語り合った動画を作ってみました。

 

ブログではニュアンスが伝わりにくい話も盛り沢山にしているので、是非覗いてみてくださいね♪