《医師直筆》セルライトが出来る原因は?効果的な食事で予防
こんにちは!からだプラン代表医師の橋本です。
内科医として働いています。
今回は、「セルライト」にスポットを当ててみたいと思います。
皮膚科で外来をやっていた時に、橋本もよく相談されていました。
患者さん
「先生、この二の腕のところ、ボコボコってなってるんです」
橋本
「あー、よくセルライトって言われているやつだね」
患者さん
「って言われている?」
橋本
「実は医学的には普通の皮下脂肪なんだよ」
患者さん
「ええ!?何か特別なものかと思っていました!」
橋本
「セーラームーンのライトセーバーとか?」
患者さん
「何を言っているんですか、この人は」
目次
☆医学的にセルライトとは?
セルライトは医学用語じゃない!?
さて、まずは、そもそもセルライトとは何なのか、そこからお話ししたいと思います。
実は、セルライトとは、そもそも医学的に定義されたものではありません。
一般的には、太腿やお尻、二の腕などにできる、皮膚がボコボコした部分のことを指すことが多いようです。
ここで、一つ覚えていてほしいことがあります。
それは、セルライトというのは、別に異常な組織ではないということです。
医学的には、正常の脂肪組織と全く同じものです。
正常の組織と同じものなので、医学的に定義が出来ない、ということなのです。
セルライトは脂肪組織によるもの!
先ほども少し書きましたが、セルライトには、脂肪というキーワードが出てきます。
脂肪が皮膚の下にたまることで、皮膚がボコボコになるのですが、一体それはなぜでしょうか。
皮下脂肪がたまるという言葉を医学的に言えば、脂肪細胞という袋の中に脂肪がたまっている、という状態を指します。
そして、脂肪細胞は、皮膚の下にたくさんあります。
たくさんの小さな袋が集まれば、デコボコに見えますね。
そのデコボコが皮膚にも表れたものが、セルライトの正体、という説が有力です。
女性は皮下脂肪がたまりやすい
女性にとっては残念な事ですが、セルライトを持っている人の大半は、女性だとされています。
これは、元々女性のほうが皮下脂肪が分厚いためです。
皮下脂肪が分厚い方ができやすいのですから、仕方ない面はあります。
☆セルライトの原因は?
皮下脂肪
先ほど説明しましたが、セルライトとは、脂肪組織自体のデコボコのことだ、と言われています。
ですから、二の腕や太腿、お尻といった、皮下脂肪が分厚い場所にできやすいのです。
皮下脂肪は何故たまるのか
それでは、何故皮下脂肪がたまるのでしょうか。その理由も見ていきましょう。
皮下脂肪とは、一言でまとめてしまえば「使わないエネルギーを、脂肪という形で蓄えておくもの」です。
生き物とは元々、十分に食べ物が食べられるとは限りません。
そこで、食べられるときに食べて蓄えておくことで、飢えから身を守る仕組みが発達しました。
いわば、「エネルギーの貯金」ですね。この仕組みは、ヒトにももちろん備わっています。
貯金というからには、入った量よりも出ていく量のほうが少なくなる必要があります。
つまり、食べたものよりも消費のほうが少ないときに、皮下脂肪がたまる(太る)と言い変えることができますね。
ここからはさらに掘り下げて、皮下脂肪がたまりやすい、身近な原因を三つ挙げていきます。
食事
ここでクイズです。
毎日ファストフードのフライドポテトをたくさん食べている人と、毎食サラダを食べている人、どちらが太りやすいでしょうか。言わなくてもわかると思います。
食事と皮下脂肪、そして肥満は、密接な関係にあります。
というのも、ヒトにとっては、食事だけが外からエネルギーを吸収する手段だからです。
出る量が同じなら、入る分が多くなれば、その分余る量は増えますね。
これは「知っているよ!」という人も多いと思います。
睡眠
少し以外に思う人もいるかもしれません。睡眠不足も、実は太りやすくなる原因になります。
その理由は、大きく二つあります。
まず、睡眠不足の時に運動したい、という人はほとんどいないと思います。
睡眠が足りていないと、その分運動量が減って、出ていく量が減ってしまいますね。
次に、体の調子を保つ「ホルモン」という物質のバランスが乱れやすくなることも挙げられます。
運動不足
運動不足も、食事と同様にダイエットの敵であることは、知っている人が多いと思います。
食事の時とは逆に、入ってくる量が同じでも、出ていく量が少なくなれば、余る量が増えます。
実は、運動不足と睡眠にも関係があります。
昼間に運動不足だと、そもそも夜に余り疲れが出ないので、よく眠れなくなります。
つまり、下に書いたようなスパイラルが起きやすくなってしまうのです。
眠れない → 運動しない → 疲れが出ないので寝付けない
☆セルライト予防の食事
さて、それでは、本題に入ります。
セルライトを改善、予防するにはどうすればいいのでしょうか。
マッサージや血行改善といった補助的な方法をとることもありますが、根本的な対策としては「皮下脂肪を減らすこと」、これ以上のものはありません。
まずは、入ってくる量をコントロールするという意味での「食事」について触れていきますね。
栄養素を考える
食事を考えるということは、栄養を考えることでもあります。
栄養とは、人間の体を維持するのに非常に重要な成分です。
栄養、と言っても非常にたくさんありますので、まずは主要な五つについて考えましょう。
栄養学的には「五大栄養素」などと呼んだりもします。
五大栄養素とは、以下の五つになります。
①糖質・炭水化物
②タンパク質
③脂質
④ビタミン
⑤ミネラル
これらを含む食品をバランスよくとることが、ダイエットにもつながります。
野菜中心に品目を増やすこと
外食、というと、特にファストフードであれば、炭水化物と脂肪が多く含まれます。
ですので、意識的に野菜をとっていく必要があります。
五大栄養素でいうところのビタミンとミネラルですね。
ですが、どの食品にどの栄養素が含まれて、と覚えて、メニューを作っていくのは、大変なことです。
こんな時は、プラン流のお勧めの覚え方があります。それは、「和風定食のメニュー」です。
というのも、和風定食であれば、野菜を中心にいろいろな食品が含まれており、栄養素のバランスが優れているからです。
☆セルライト予防の睡眠
先ほど、睡眠不足も、肥満の原因になるということは書きました。
逆に言えば、夜にきちんと眠れるように生活習慣を整えてあげることが、肥満、そしてセルライトの改善にも効果的なのです。
どんな人も、一日のうちおよそ三分の一は寝ている時間です。
せっかくですから、その睡眠についても、美容に役立つ時間にしてみませんか?
☆セルライト予防の運動
個人的に、最もお勧めする方法が、運動です。
和風定食を食べることで食事のバランスを整えてあげることも前提ですが、出ていく量をコントロールしてあげることも、同時に大事なことです。
どんな運動でもいい!
運動をすることで、皮下脂肪を減らしてあげることが、最もお勧めする方法になります。
私がお勧めする運動というものは、特にありません。
大きな筋肉を使う運動のほうが、エネルギーをたくさん使うことになるので、よりお勧めとなります。
大きな筋肉を使う運動がおすすめ!
大きな筋肉を使う運動、と言っても、あまりピンとこないかもしれません。
具体的には、胸やお腹、背中、そして足腰にある筋肉だ、と考えるとわかりやすいと思います。
これらの筋肉は、どのスポーツでも重要になってきます。つまり、逆に言えば、どの運動でもいいのです。
自分に合った運動を探して、それを習慣にしていく事のほうが、皮下脂肪を減らすこと、そしていわゆる「ダイエット後のリバウンド」の防止には重要になってきます。
自分に合った運動を見つけてみてくださいね♪
☆まとめ
セルライトの改善には、皮下脂肪を減らすこと、つまりはダイエットにつながる対策が有効です。
ただ痩せるだけでなく、健康的に痩せるためにも、食事のバランスを整え、しっかり眠り、運動もする、という生活習慣の見直しは必要になってきます。