《医師直筆》健康的に太る方法とは!?運動や食事について!
こんにちは。からだプラン代表医師の橋本です。
普段は内科医として働いています。
痩せる方法ばかりコラムを書いていたら、「逆に中々太れないんだけど、健康的に太るためのコラムを書いてほしい」と言われましたので、是非書いてみたいと思います。
熱が入りすぎて、相当文章量が多くなってしまいました。
運動についてはYouTubeでも解説しているので動画で学びたい方は是非覗いてみてくださいね。
目次
☆そもそも体重の内訳はどうなっている?
身体は臓器でできている
科学的に「体重」というものについて考えていくためには、まずはそもそも人の身体が何から出来ているのかを考えてみる必要があります。
人の身体を作る部品は、ぱっと思いつくところから挙げていけば、髪の毛、皮膚、目、鼻、筋肉、骨、などなど、様々なものが出てくることでしょう。
こうした大きな単位で見た場合には、人の身体の重さの大部分を占めているのは、骨や筋肉や脂肪です。
また、普段健康に生活できている人はあまり意識することはないかもしれませんが、私たちの体の中には内臓があります。
心臓、肝臓、すい臓など、色んな臓器がありますね。これらの重さも当然、体重の一部になります。
では、人間の身体をつくる、これらの大きな部品自体は、何から作られているのでしょう。
さらに細かく、科学的に見ていくことにしましょう。
身体は細胞からできている
からだプランでは、「人間の身体は細胞の集まりだ!」と説明しています。
細胞というのは、小さな生き物の事です。小さな生き物が集まって、人の身体を作っていると覚えてください。
先程説明した、筋肉や脂肪や骨、そして様々な臓器たちは、実は全て細胞(小さな生き物)達が集まってできたものです。
筋肉細胞、脂肪細胞、骨細胞、心筋細胞、肝細胞、、、とこんな感じですね。
なぜこんな話をしたかというと、小さな生き物という事は、つまりエネルギーが必要だという事を伝えたかったからです。
生き物が生きていくためには、エネルギーが必要ですよね。エネルギーが無ければ動かなくなって死んでしまいます。
また、その生き物自体も、糖質やタンパク質などが集まってできているものです。
まとめると、人間は小さな生き物の集まりであり、エネルギーをどのようにとるか、もしくは使うかが、体重に直結するという事になります。
☆体重を決める公式
エネルギーは「蓄えられる」か「使う」かしかない
ここまでで、私たちの身体は、小さな細胞が集まってできていることを学んできました。
そして、この小さな「細胞」が集まることで、一つ一つの「臓器」も作られているし、合わさって一つの「身体」となることができるのです。
こんな風に理解できたら、体重の本質を掴むまで、もうあと一息でしょう。
食事をするということは、身体にエネルギーを蓄えるということと同じで、運動をするということは、細胞が身体に蓄えられたエネルギーを発散するということと同じなのです。
つまり、「入ってくるエネルギー」と「出ていくエネルギー」の差によって、太るか痩せるかは決まってくるのです。
摂取エネルギーと基礎代謝の計算問題
例えば問題です。次の問題を解いてみてください。簡単な引き算です。
①人間の身体に、食事で100のエネルギーが入りました。
②人間の身体から、運動で50のエネルギーが出ていきました。
③さて、人間の身体には、どれくらいエネルギーが残ったでしょうか。
答えは簡単ですね。100-50=50です。これが人間とエネルギーの仕組みです。
つまり、単純に考えると、太りすぎてしまう人は、食事が多すぎるか、運動が少なすぎると考えられます。
逆に、痩せすぎてしまう人は、食事が少なすぎるか、運動(活動量)が食事に比べて多いと考えられます。
まとめると、入ってくるエネルギーと出ていくエネルギーのバランスを考える事が、痩せたり太ったりすることに関係してくる、という事です。
☆どうすれば「健康的に」太れるのか?
「体重増加=肥満」というイメージを捨てよう
体重は、運動不足で増えることもあれば、食べ過ぎで増えることもあるという事が分かりました。
では今度は、どうしたら「健康的に」太る事が出来るのか、という話をしましょう。
太る事で健康から遠ざかる、というイメージは、ここ10年程で一層浸透したように思います。
「生活習慣病で心筋梗塞になりやすいから気を付けましょう」
「脂質異常症で脳梗塞のリスクが上がります」
「糖尿病は動脈硬化を促進します」
どれも聞いた事があると思います。たしかにこれらは、医学的エビデンスもあり、正しい事であります。
しかし、ただ食べるのをやめて体重を減らせば健康になるというような誤解は禁物です。
人間の身体が細胞でできている以上、細胞に十分なエネルギーを供給することは健康のために欠かせないことなのです。
細いか太いかということ以上に大切なのは、「どのような太り方(痩せ方)をしているか」ということなのです。
健康的に太るために1−細胞にエネルギーを供給する−
では、どうすれば「健康的に」太れるのでしょう。
「入ってくるエネルギー」と「出ていくエネルギー」の差が体重を決めるというところから考えると、太るためにできることは、たくさん食べてエネルギーを増やすか、動かないようにしてエネルギーを節約するかしかありません。
であれば、健康的に太るためにまずすべきことは、あえて運動不足なライフスタイルを送ることではなく、エネルギーと栄養を十分に補給することだと言えるでしょう。
十分なエネルギーをとらなければ、風邪をひきやすくなってしまったり、病気に対しての抵抗力が落ちてしまうからです。
健康的に太るために2−運動で筋肉質な身体を作る−
しっかりと食事をしたうえで、もう一つ大事なことは、運動をすることです。
たしかに、食事をとらずに運動ばかりしてしまえば、エネルギーだけが外に出て行ってしまい、どんどん痩せてしまいます。
しかし、栄養を十分にとったうえで行う運動は、骨を太くし、筋肉をつくり、体内から人間を強くします。
こうして、「体重」に占める内訳を、無駄な脂肪中心から、強い骨と筋肉中心にしてしまうのが大切です。
十分に食事をとり、十分なエネルギーを確保し、きちんと運動をして、必要な分のエネルギーを残す。
これが健康的な太り方をするための黄金律と言えるでしょう。
☆栄養補給のポイントになるのは「五大栄養素」
五大栄養素を見てみよう
では、健康的で病気にもならず、なおかつ理想の身体を手に入れるためには、具体的には何をしっかり食べればいいのでしょうか。
そこで出てくる考え方が「五大栄養素」というものです。五というのは、次の5つの事を言います。
①糖質・炭水化物
②タンパク質
③脂質
④ビタミン
⑤ミネラル
これらは全て、人間の身体にとって重要なものです。
そして、どの食べ物が、①~⑤のどれを多く含んでいるか意識できるようになると、正しい太り方が可能になります。
しかし、忙しい現代人にとって、栄養学を勉強するのは大変な事です。
そこでです!からだプランが、とても簡単な方法を伝授したいと思います!!
健康的に太りたい人には和定食がおすすめ!
本当にざっくり、とても簡単な方法を伝授したいと思います。
それは、一日三食のうちの和定食の回数を増やすという方法です。
和定食であれば、次のようにうまく五大栄養素が含まれています。
☆糖質・炭水化物
ごはん・お芋・果物
☆タンパク質
お魚・豆
☆脂質
お魚
☆ビタミン
野菜・きのこ
☆ミネラル
お魚・お味噌汁
こんな感じです。
ですが、こんなのをいきなり覚える必要はありません。
興味が出てきたときに覚えるようにしましょう。
ひとまず、和定食の数を増やすことを、からだプランではお勧めします。
そして、健康的にさらに太りたい方は、「タンパク質」を多めにとるようにしましょう。
筋肉がつき、基礎代謝が増え、病気の原因になる脂肪が燃えやすくなるからです。
☆日々の生活に、無酸素運動を取り入れよう!
運動には「有酸素運動」と無酸素運動がある
運動には、水泳やジョギングなどのように、長時間かけてじっくり体内のエネルギーを放出していくのに適した「有酸素運動」と、筋トレなどのように短い時間に身体に大きな負荷を与えて、筋肉を強く鍛えるのに適した「無酸素運動」があります。
健康的に太りたい人が優先すべきは、「無酸素運動」
体重を増やしたい、身長のわりに体重が足りない気がする方にお勧めの運動は、筋肉をつける「無酸素運動」です。
たしかに、有酸素運動も、汗などとともに体内に溜まった老廃物の排出をしてくれるため、とても健康に良いことは間違いありません。
しかし、これはエネルギーの消費に適しているので、むしろ肥満の方のダイエットに適した運動です。
すでに痩せている人が栄養が足りないまま有酸素運動を続ければ、大事な筋肉を衰えさせてしまうことさえあります。
やはり、健康的に太りたい人が特に重視すべきは、無酸素運動と心得るべきでしょう。
☆「エネルギッシュな細胞と、強い筋肉」と覚えよう!
これで全ての謎が解けました。
筋トレ(無酸素運動)をしっかり行って、タンパク質を意識した和定食の回数を増やし、しっかり筋肉を回復させる。
これこそが、からだプランの提案する「健康的な正しい太り方」なのです。
また、無酸素運動を行った後にプロテインを飲むのもお勧めです!
プロテインとは、日本語でたんぱく質を表しています。
なぜ運動後にプロテインを飲むのが良いかと言うと、筋肉の肥大に繋がるからです。
無酸素運動を行うことによって成長ホルモンが出ます。運動後プロテイン(たんぱく質)を飲むことによって、その成長ホルモンが吸収されやすくなり筋肉の肥大に繋がるのです。
ちなみに橋本も運動後はプロテインを飲んでいます!(笑)
是非参考にしてみてくださいね(*^^*)
最後までお読みいただきありがとうございました。
からだプラン 代表医師 橋本将吉