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《医師直筆》医者の頭の中ってどうなってるの?医者の思考!

 

こんにちは。からだプランの橋本です。

 

普段は総合診療医として働いています。

 

からだプランを知ってもらうために、色々なテーマでコラムを書いています。

 

最近、医学の知識を学んでもらうためには、医者の思考回路を知っていると、より深く学ぶことが出来るだろうと思うようになりました。

 

そこで今回、医学生からさかのぼって、「医学部に入学する前に学ぶ事」というタイトルでコラムを書いてみる事にしました。

 

是非楽しく読んでみてほしいと思います。



☆医学部を目指す!

ではこれから、医学部合格を目指すイメージをしてください。

 

今のあなたは高校二年生です。

 

周囲の友達は、進路についての会話をしています。

 

「ねえ、もうあと一年で受験だよー。何か勉強してるー?」

「何になりたいかって言われても良く分からないし。とりあえず建築関係が楽しそうだと思う。」

「俺はコンサルタントになりたいから、とりあえず経済学部かな。」

「高齢社会とか言うし、医療系が手堅いよねー。」

 

そこであなたは、こう言います。

 

「私、医学部に入りたいと思ってる、、、。」

 

周囲はこう言います。

 

「すごい勉強しないといけないね!応援するよ!」

「医学部とか、もう全部の科目満点じゃないとだめでしょ!大変だ!」

「東大とどっちが難しいんだろうね。よし、一緒に頑張ろうぜ!」

 

一般的に、医学部に入るのはとても難しいと言われています。

 

実際に、私立の医学部では倍率が20倍を超える事もしょっちゅうです。

 

そして近年は医学部人気も高く、医学部受験予備校が星の数ほど存在します。

 

多くの医学部受験性は、学校の勉強だけでなく、放課後は医学部予備校に通い、授業をさらに受けたり、自習室にこもって勉強をしたりします。

 

また、元々の性格や、どれだけ早くから勉強を始めたか、という事もありますが、一般的には大体二年間から三年間ほど、みっちり勉強して合格したり、運悪く不合格になったりします。




☆多くの医学部は4科目!

さて、医学部に入るまで大量の勉強時間を過ごすという事が分かりました。

 

ですが実際、何を勉強しているのでしょうか。

 

それは、医学部の受験科目です。

 

医学部の受験科目は、大きく分けて五科目あります。

 

それは、英語と数学と物理と化学と生物です。

 

英語は読んで字の如く英語です。配点はどの大学も高い傾向にあります。

 

とにかく必死に英語を極めます。

 

多読、乱読、問題集、単語、長文、最近はリスニングなども含まれている所も見受けられます。

 

ポイントは、自我を無くし、読んで読んで読みまくる事です。

 

早く読めるようになれば、問題を早く解けるようになり、その分沢山の問題を得点する事が出来ます。

 

次に数学です。医学部は数学が命と言われるように、どこの大学も英語と同じ配点である事が多いです。

 

そのため、点数が取れない場合は不合格になります。

 

どんなに嫌いでも、必死に勉強するしかない科目です。

 

数学を勉強する方法も単純です。とにかく問題を解いて解いて解きまくります。

 

しかし数学は数字との戦いです。

 

解いている最中に、こんな事は意味が無いんじゃないか、自分はダメになってしまうんじゃないかと不安になり、やめたくなる衝動に駆られます。

 

そんな気持ちも関係ありません。

 

とにかくガムシャラに解いて解いて解き続けます。

 

今度は理科になります。

 

理科は物理と化学と生物があり、多くの医学部ではその内、好きな二科目を選択します。

 

多くの医学部受験性が選択するのは物理です。

 

物理は他の理科の科目に比べ、最も分量が少ないと言われています。

 

また、英語や数学に比べ、一定時間以上勉強すると感覚がつかめてきて、点数をとれるようになるのです。

 

そして、一度その感覚になれば安定した点数をとる事が出来るようになり、楽しくなります。

 

次に化学について説明します。

 

化学は理論化学、無機化学、有機化学という三つに分かれます。

 

ざっくり説明しますと、理論化学は数学と似ています。

 

文章があり、それを数式化して解くというものです。それと比較し。無機化学と有機化学は暗記です。

 

覚えて覚えて覚えまくるというものです。ですが、試験までの時間は限られていますので、どうせ忘れてしまうからと、戦略的に直前だけ覚えるという受験生も少なくありません。

 

最後に生物です。

 

びっくりされる事が多いのですが、医学部受験生のほとんどは、実は生物をこの段階では選択しません。

 

理由はいくつかあるのですが、生物の試験は医学部の先生方が作成しているため、点数がとりにくい事や、医学は日進月歩であり極めて分量が多い事、試験までの限られた時間で生物を根本から勉強する事は困難に近い事などがあります。

 

このように、英語と数学と物理と化学(もしくは生物)を徹底的に勉強して、医学部受験に臨みます。

 

やはり、2年間から3年間以上はかかってしまいます。



☆「理系脳」が鍛えられる!

さて、ここで「理系脳」という言葉について説明したいと思います。

 

理系脳とは、物事を論理的に考える思考の事を言います。

 

例えば次のような形です。

 

理系脳 「今日の夜ご飯は、朝ご飯と昼ご飯を踏まえて、たんぱく質の多い魚定食にしよう!」

文系脳 「今日の夜ご飯は、身体によさそうな魚定食にしよう!」

 

こういった違いがあります。

 

どちらが良い、悪いと言う事はありませんが、人の身体を扱う医学では、論理的に考える理系脳が望ましいと言われています(時にはクールすぎると言われてしまう事もありますが、、、)。

 

実は、この理系脳を試す試験が医学部受験です。

 

受験科目について少し振り返ってみましょう。

 

英語では、いかに素早く論理的に文章を読む事が出来るかが求められています。

 

数学では、文章をいかに正確に数式化して論理的に解く事が出来るかが求められています。

 

物理では、事象をいかに正確に数式化して論理的に解く事が出来るかが求められています。

 

化学では、世の中にある物質の構造や性質について理解し、物質同士がそのような反応をするのかについて論理的に考える学問です。

 

論理的に考える「理系脳」を、二年間から三年間以上という医学部の受験勉強を通して、ひたすら染み込ませるのが医学部受験なのです。

 

医学部受験をすれば、否が応でも「理系脳」になってしまいます




☆完璧主義のベースが作られる

医学部受験では、とにかく点数をとる事が求められます。

 

例えば英語176点、数学186点、物理96点、化学92点であれば、さらにこれを増やす事が全てです。

 

また、順位も重要です。

 

英語が4260位、数学が2426位、物理が535位、化学が2719位であれば、さらにこれを少しでも伸ばす事が、医学部受験の目的です。

 

そのためには、小さなミスは絶対に許されません

 

問題文に、「ただし~」なんて注意書きがあろうものなら、すぐに気づきます。多くの人が解ける問題は、当然解けなければなりません。

 

いかにミスをしないかいかに正確に解くか、そればかりを考え、問題に取り組み続けます。

 

このように見てみると、医学生になる前から完璧主義のベースを作っている事になります。

 

このコラムを読んでいる方は、これから医学部を目指すわけでは無いと思いますが、医師の思考回路を学ぶためにも、少し「完璧主義」を意識するようにしてください。

 

しかし、やはりこれが「お医者さんは頭がかたいから」なんて言われる理由の一つであると思います。